「不適切保育は15年以上前からあった」 “4時間給食”で園児が失禁のこども園 元職員が語る実態 「やっぱりな…としか思えなかった」

三重県桑名市の「こども園」で不適切な保育があった問題で、かつて問題の園で働いていた保育士がチャントの取材に「不適切保育は15年以上前からあった」と話しました。
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(録音された音声:保護者提供)園児:(泣き声)保育士:「パンツやなくて、おむつや、恥ずかし~。早く食べて、お片付けを早くしてたら、こんなことにならなかったでしょ」問題があったのは三重県桑名市にある私立の長寿認定こども園。ことし2月、給食を食べ切れなかった園児に対して、保育士が約4時間にわたって食べるよう強要し、園児がトイレに行けず失禁してしまいました。
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かつて長寿認定こども園で保育士として働いていた女性3人がチャントの取材に応じました。(勤務していた保育士 Aさん)「とうとう、こういうことになってしまったかと思った」(勤務していた保育士 Cさん)「やっぱりな、としか思えなかった」
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この問題について桑名市の伊藤徳宇市長は5月…。(桑名市 伊藤徳宇市長)「8年前にも、このようなことがあったのではないかと聞いているが、もう少し詳しく聞いた方がいいと考えるので、保護者にもアンケートをさせていただく」不適切保育は約8年前からあった可能性に言及していました。しかし…。
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(勤務していた保育士 Aさん)「こういうことが起きてもおかしくない状況に15年前からあった」15年以上前から不適切な保育があったというのです。(勤務していた保育士 Cさん)「4時間はなかったが、昼寝している子がいる中、2・3月生まれの子が残って正座して(給食を)食べている」(勤務していた保育士 Aさん)「『おむつもってこい』と子どもに平気で言う。(Q:何歳くらいの子に?)1歳」
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また、かつて子どもを通わせていた保護者からも…。(かつて子どもを通わせていた保護者)「(Q:市は8年くらい前と言っているが?)全然もっと前から。10年、20年。もどかしさというか、通っていた数年返してくれという感じ」
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この問題をめぐっては、市の調査で「整列や着替えの際に足や腕を引っ張る」、「決まった時間にしかトイレに行かせない」、「子どもの人格を尊重しない発言をしたり乱暴な言動で接する」といった、6つの不適切な保育があったことが明らかになっています。
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このこども園で15年以上前に働いていた保育士らは「研修がなかった」ことに問題を感じていました。(勤務していた保育士 Aさん)「発達とか保育環境とか子どもの人権とか、そういうことを学んでこそ、きちんとした保育ができるが、そういうのが一度もなくて。これをどう改善していいかということが、先輩に聞いても答えがない。元園長に聞いても答えはない」結局、この3人は園の方針についていけず、ほかの2人と一緒に退職しました。
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このうちの1人はパワハラが原因だったと話します。(勤務していた保育士 Bさん)「ちょっとでもミスすると名前を呼ばれて『こっちおいで』と呼ばれ。すごく怒られる。保護者のお迎えの時間だったりすると、泣いているので保護者が見る」
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園では、この後も保育士の一斉退職が起きていました。(保護者会の音声:保護者提供)保護者:「3年前に大量退職があったことを、なんでそうなったのか言ってくださいよ!」元園長:「3年前には5人くらい辞めています」保護者:「理由は?」元園長:「それは…あの…。言ってもいいんですかね…。パワハラが原因だった方がいらっしゃって」5月の保護者会は園側の不十分な説明に紛糾しました。(勤務していた保育士 Aさん)「みんながみんな、こんな保育でいいと思っているはずがないが。上は一緒なので長く勤めている先生がいる以上、変わっていくのかな…と。正直、また元に戻るのではないかと思う」
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県と市は6月9日、園に対して特別監査を行い、1か月後を目途に改善すべき項目などをまとめ、指導を行う方針です。