毒性が指摘される「PFAS(ピーファス)」 フライパン・洗剤・衣類など身近なところにも… 日本各地で検出 なぜいま注目される?

(夏目みな美アナウンサー)「PFAS」(ピーファス)とは聞き慣れない言葉ですが、今世界的に注目を集めている物質です。実は私達が思ってる以上に身近なところにあるんです。(柳沢彩美アナウンサー)PFASとは有機フッ素化合物の総称です。
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水や油を弾き熱に強いという特徴があり、フライパンのコーティングや洗剤、防水加工の衣類など、日常的に触れるものに使われてきました。このPFASのうち、毒性が強いとされる「PFOS」(ピーフォス)や「PFOA」(ピーフォア)を使った商品については、国内では2021年までに製造や輸入が禁止されているので、今こうした商品には含まれていません。
CBC
(夏目アナウンサー)現在は禁止されていますが、長期間にわたって分解されにくい物質なので人体に取り込まれたらそれが蓄積してしまう。ですので、長期間で見たときに、今後体への影響は大丈夫なのかということが心配されているんですね。現状はどうなってるのでしょうか?
CBC
(大石邦彦アンカーマン)これは愛知県だけの問題ではなくて、全国各地で懸念されている問題なんです。PFASが目標値を超えて検出された箇所が全国にどのぐらいあるのか調べてみました。環境省の調査では全国で21ヶ所あります。
CBC
大都市ほど多いというのが特徴といえ、東京3ヶ所、大阪4ヶ所、愛知は名古屋市と豊山町の2ヶ所です。そんな中、沖縄4ヶ所というのが目立ちます。実は沖縄ではこのPFAS問題が非常に深刻なんです。
CBC
沖縄では2016年に水道水の水源からPFASが検出されたそうです。なぜ出るのかといろいろ原因を調べてみたところ、どうやら消火活動で使われる泡消火剤の可能性が高いことがわかります。ではこの泡消火剤がどこから出てるのかと調べてみると、米軍基地の可能性があるとなりました。
CBC
そこで去年、沖縄県が調査を行いました。米軍基地周辺の44地点で調べたところ、30地点で国の暫定指針値を超えたという結果がでました。そのため、3つの河川で水道水の水源として水を取るのをやめたそうです。健康被害については現時点ではわからないということです。
CBC
沖縄県としては由々しき問題だとして、米軍基地に対して立ち入り調査を要請しているんですが米軍基地は未だに応じていないんです。国は今年の1月から専門家会議を設置してPFASの影響を調べていますが、なぜ出るのか、そして健康被害が本当にないのか、この2つはしっかりと調査してほしいと思います。