北陸 最新の夏の1か月予報 終わりの見えない危険な暑さが継続 台風の動向にも注意

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この先の北陸地方でも、危険な暑さが続くでしょう。過去の常識が通用しないエルニーニョ現象下の高温の夏に厳重に警戒して下さい。
最新の1か月予報 気温は平年より高い状態が継続

本日7月27日、新潟地方気象台は、北陸西部の福井・石川・富山と北陸東部の新潟の4県を対象とした「北陸地方の向こう1か月の天候の見通し」を発表しました。これによると、暖かい空気に覆われやすいため、向こう1か月の気温は高く、特に、期間の前半は、気温がかなり高い見込みとなっています。この先もしばらくは35℃以上の猛暑日が続く可能性があります。熱中症の危険性が高い状態が続きますので、屋外での活動では水分や塩分をこまめに摂るなど、熱中症対策・健康管理等に十分注意してください。また、農作物や家畜の管理等にも留意してください。
2週間天気 8月3日にかけて

この先8月3日にかけて、平野部を中心に夏空の広がる日が多い見込みです。強い日差しが照り付けて最高気温が35℃以上の危険な暑さが続くでしょう。お天気マークには虫食いのように所々で雨マークがありますが、これは「焼け石に水」。クールダウン効果は期待薄となりそうです。
2週間天気 8月4日~9日にかけて

引き続き晴れる日が多く、うだるような暑さが続く見込みです。夜間でも気温が下がりにくく、熱帯夜が続くでしょう。自宅での夜間の熱中症にも十分注意し、水分補給と冷房の適切な使用を心掛けて下さい。
熱中症警戒アラート 発表の有無の違いは紙一重

図は、26日に「熱中症警戒アラートが発表されなかった福井県」と「発表された石川県」の暑さ指数(14時)の状況を示したものです。地点数は福井県の方が1地点少なくなっていますが、赤色の危険を示す地点は1地点多い4地点で、暑さ指数の計算値も石川県で最大の珠洲の値より、福井県の今庄の方が大きくなっています。その他の地点はともにオレンジ色の厳重警戒で福井県・石川県の双方ともに特段大きな差はありません。熱中症警戒アラートは、予測に基づいて「暑さ指数(WBGT)」が計算され、熱中症の危険性が極めて高くなると予測される暑さ指数33以上の地点が1地点でもあると、その自治体毎ではなく全県を対象に、前日の前日17時と当日5時に発表されます。日々の天気予報では、予報と実況の乖離が大きくなると、修正報が発表されることがありますが、熱中症警戒アラートでは修正報はありません。個々の地点の暑さ指数は、環境によって大きく異なります。また、各個人が暑さから身体に受けるダメージもその日の体調によって大きく左右されます。環境省の熱中症予防情報サイトでは、県別地域別時間帯別の暑さ指数を確認することができます。体調管理の参考になさって下さい。
地球温暖化や都市化の影響で気温は上昇傾向 35℃以上の猛暑日も増加傾向

図は、北陸4市の福井・金沢・富山・新潟の夏(6~8月)の平均気温(折れ線)及び変化傾向(直線)、棒グラフは猛暑日日数で、4地点ともにデータが確認できる1939年以降の約80年分の記録をグラフ化したものです。直線は4地点全てで右肩上がりで、全ての地点で約80年の間に1度以上上昇しています。気温35度以上の猛暑日も増加傾向で、2018年は福井で24日、金沢で10日、富山で22日、新潟で4日など、4地点の合計では60日で最大となっています。エルニーニョ現象下の夏は、従来気温は低い傾向となっていましたが、今夏は過去の常識が通用しなくなっています。気温は長期的な上昇傾向が続き、今後も更に平均気温のベースが上がり続ける懸念があります。今夏に限らず、来年以降も夏は猛烈な暑さとなり、熱中症リスクの高い日が今後増々増加する懸念があります。
今後の天気や上空の太平洋高気圧の動向 台風に大きく依存

北陸地方はこの先1週間、地上の太平洋高気圧に覆われる見込みです。ただ、ピンク色の領域の上空の太平洋高気圧は8月に入ると徐々に南へ後退し、北陸地方は湿った空気の通り道となる可能性もあります。更に、日本の南の海面水温は高く、対流活動が活発となっています。熱帯低気圧など、新たな台風のたまごが発生する可能性もあります。これらが発生すると、本州付近に直接の影響が無くても上空の太平洋高気圧の勢力を強めたり、急に本州付近に近づいて大きく天気を崩す可能性も出てきます。今後の情報に注意して下さい。