共働き家庭を悩ます「給食がなくなる夏休み」 需要が高まる学童保育での昼食提供 フルタイムで働く保護者からは「大助かり」の声 愛知

夏休み、共働き家庭の保護者からは「ごはんづくりが大変」「給食はありがたかった」という声が上がる時期です。こうした中で、昼食を提供する学童保育の需要が高まっています。
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愛知県春日井市の学童保育「クラス・ド・シュシュ」、この日は18人の小学生たちが楽しく過ごしていました。夏休みの宿題に一生懸命取り組む姿も、預けた保護者にとっては一安心の子どもたちの様子ですが、街で聞く夏休み中の保護者の悩みは…。(小学3年生の母親)「食事、1日3食に増えるので。給食がなくなっちゃうからね、(献立を)考えるのが大変だね」(小学3年生と中学3年生の母親)「(学童に)弁当持たせている。毎日おにぎりだけど、おにぎり作るのも大変」
現在、学童保育の昼食の提供についての規定はありません。子ども家庭庁によりますと、自治体が把握している全国の学童施設のうち「夏休みなどに昼食を提供している学童」は22.8パーセントほど。全国的に夏休み中の子どもの昼食は、それぞれの家庭がどうするか大事な問題です。
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お邪魔した春日井市の学童保育では、希望する児童には昼食を提供していました。この日のメニューは、カレーライスと惣菜3品にデザートつき。これで495円です。カレーは職員が朝から自宅で手作りし、中に入るタマネギは近所の畑でとれたものをお裾分けしてもらったものです。また、日替わりの惣菜は「からあげ」「オクラのゴマ和え」「じゃがツナ」でしたが、地元の惣菜配達会社が朝、手作りしたもの。(子ども)「おいしい、カレー」「めっちゃおいしかった。ママのご飯もおいしかったけどシュシュ(学童)のご飯も温かくておいしかった」
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保護者からは学校給食のない夏休みに「大助かり」の声が…。(小学1年生の双子を通わせる保護者)「もう1人、下にも子どもがいるので。朝からたくさんのお弁当を作る気力も時間もなくて助かる」(小学3年生の娘を通わせる保護者)「お弁当だと冷めるので、手作りで温かいものを食べるのは子どもにとっていい」一方、学童保育側にはどんな思いが…。(クラス・ド・シュシュ 加藤あゆみ施設長)「フルタイムで働きながら、子どものことをやるのは大変。一番大変なのが食事。食事面でも保護者の負担が少なくなればとスタートした」自治体別の数字では「夏休みなどに昼食を提供している学童」は、愛知は14.7パーセントで、実は全国の数字を下回っています。また、岐阜は2.2%、三重は45.3%です。
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こうした中で、昼食提供に前向きな愛知の自治体の1つが「みよし市」です。みよし市では市が設置する8つの児童クラブ全てで、去年から希望者に対して夏休み期間中でも、お弁当を提供しています。この「黒笹児童クラブ」にも、去年の夏から配食サービス会社がお弁当を届けています。
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この日は66人中15人の児童が注文。1食450円で、夏休み期間中の7月は全体で430食、8月は1200食の申し込みがあるということです。(みよし市教育委員会 教育部 木戸貴秀課長)「好評いただいているので、忙しい家庭の選択肢の1つとして、助けられるのであれば是非続けていきたい」みよし市では春休みや冬休みも、引き続き昼食の提供を行う予定で、フルタイムで働く保護者の心強い味方となりそうです。