脱衣所で13歳少女らに盗撮を繰り返した68歳元キャンプ場経営者 裁判で語った自らの衝動「抑えきれず」「夢中になって」 61歳ごろから常習的に盗撮か

愛知県新城市で経営していたキャンプ場の脱衣所で、利用客の当時13歳の少女らの着替える様子を盗撮し、児童ポルノを製造したなどの罪に問われている男の裁判で、検察側は懲役1年6か月を求刑しました。
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起訴状などによりますと、新城市にあるキャンプ場の元経営者・吉村辰馬被告68歳は、2020年11月ごろからことし3月ごろにかけて、経営していたキャンプ場の脱衣所に小型カメラを設置し、利用客12人が着替える様子を盗撮した愛知県の迷惑行為防止条例違反の罪。そして同じ脱衣所で当時13歳の少女ら2人が着替える様子を盗撮して動画を保存した児童ポルノ禁止法違反の罪などに問われています。

名古屋地裁豊橋支部で開かれた裁判に、グレーのTシャツとパンツ姿であらわれた吉村被告。被告人質問で、弁護側からいまの心情や、今後について聞かれると。(弁護人)「長い勾留期間を経て逮捕当時と今で心情の変化は?」(吉村被告)「日を追うごとに自分がどれだけ被害者のみなさんに迷惑をかけたか判断ができるようになった。自分の性癖を考えて行動し、(社会復帰後は)自分にできる社会貢献ができたら」(弁護人)「社会貢献とは?」(吉村被告)「ろう者の人たちをサポートできる形を取るなどの地域貢献をしたい」吉村被告は自分にできる社会貢献について話をする際、手話を交えて訴えました。
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一方、検察側からは長期にわたった盗撮行為について質問が重ねられました。(検察官)「盗撮がばれたら、どうなると当時想像できましたか?」(吉村被告)「こういうような結果になると思っていた」(検察官)「どうして、ばれたら裁判になると思ったのにやったんですか?」(吉村被告)「自分の心が弱かったからです。抑えきれませんでした。夢中になっていました、盗撮に。社会的代償が起こると考えずに行動していた」(検察官)「盗撮をやめようと思ったことはありますか?」吉村被告は被せ気味に「あります」と答えたものの、「やめようと思ったが欲望に負けてしまいました」と話しました。また起訴内容のほかにも、61歳ごろから常習的に盗撮を繰り返していたことも認めたのです。
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被告人質問に静かに耳を傾けていた裁判官からは、厳しい口調で質問が投げかけられました。(裁判官)「誘惑に負けたと何度も言っているじゃないですか、自分のせいではないと?」(吉村被告)「被害者に何の落ち度もない。全て私が悪い」(裁判官)「あなたの性欲のはけ口にされるいわれはまったくない」(吉村被告)「その通りです」まっすぐ前を見て質問に答えていた吉村被告は、再犯を防ぐために何ができるか問い詰められると「今はわかりません」と小さくつぶやくだけでした。
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検察側は「約2年半という長期間、キャンプ場の利用客への盗撮を繰り返していて悪質。好みの女性の裸体を見たいという目的で犯行を行い、盗撮癖は相当根深い」として懲役1年6か月を求刑。一方、弁護側は被害者に謝罪する意思があることや社会的制裁を受けているなどと主張し、執行猶予付きの判決を求めました。判決は今月25日に言い渡されます。