台風7号 15日午後には北陸西部を直撃か 台風の特徴と北陸地…の画像はこちら >>
台風7号は、紀伊半島に上陸後、15日午後から16日朝にかけて、若狭湾付近から石川県の沿岸部を北上し、北陸地方に最接近する見込みです。北陸地方は台風に近い福井・石川県を中心に大雨や暴風・高波や高潮に対して警戒が必要です。台風の進路の東側にあたる所では南寄りの風が強まり、再びフェーン現象となるおそれもあります。台風への備えはあす14日までに行いましょう。
台風7号 北陸地方への最接近は15日午後から16日午前中 北陸西部直撃コースか
強い台風7号は、本州の南の海上を北西へ進んでおり、次第に紀伊半島に近づくでしょう。15日の午前中には紀伊半島付近に上陸する可能性が高くなっています。台風はその後、近畿地方を北上したのち、15日午後には若狭湾付近へ進み、その後は、福井・石川県の沿岸付近を北上するでしょう。16日の午後には能登半島や佐渡島の北へ離れる見込みです。台風が北陸西部を直撃するコースとなりますので、台風の進路に近い福井県や石川県を中心に暴風や大雨・高波・高潮に警戒が必要です。
今回の台風の特徴は?
今回の台風の特徴として、台風の中心付近で等圧線の間隔が狭く、発達した雨雲が集中している点になります。このため、台風の進路に近い福井・石川県を中心に急激に雨や風が強まり、波が高まるおそれがあります。また、福井県嶺南地方を除いて台風の中心の東側にあたることから、南や南東の風となり、川沿いの地域では台風から離れていても局地的に風が強まる所があるでしょう。新潟・富山・石川県では、南寄りの風(=山越えの風)が強まって、フェーン現象が再び発生する恐れもあります。石川県の能登地方では15日の最高気温が40度に迫る危険な暑さが予想される所があります。新潟県や富山県の内陸でも体温超えの暑さとなる所がありそうです。熱中症や農作物の管理に十分な注意が必要です。
北陸地方への影響 陸上での局地的かつ急激な風の強まりに警戒 福井・石川を中心に大雨に
台風7号の北陸地方への最接近は15日午後から16日午前中が予想されます。台風の進路にあたる福井・石川県を中心に風や波が強まるでしょう。海上よりも陸上で風が強まる予想になっていますが、これは、川沿いの地域を中心に地形の影響で局地的に風が強まるおそれがあることを示しています。15日の陸上の最大瞬間風速は福井で30~40メートル、その他も25~35メートルが予想されます。15日の波の高さは、石川で4メートル、福井で3メートルなどとなっています。なお、16日にかけても風が強く、波の高い状態が続くため、注意・警戒が必要です。雨は、台風の進路に近い福井・石川県を中心に多く予想されており、多い所では総雨量が200ミリ以上となる所もあるでしょう。台風の進路次第で変わる可能性もありますが、現段階では15日夕方から16日明け方にかけてがピークと見込まれます。土砂災害や、低い土地の浸水、河川や用水路の増水に注意・警戒してください。
台風7号の過去類似事例~2018年台風20号~
2018年台風20号は、非常に強い勢力で日本の南を北西に進み、8月23日夜には、強い勢力で暴風域を伴ったまま徳島県南部に上陸しました。その後も暴風域を伴ったまま四国地方及び近畿地方を北上し24日未明に日本海へ進み、北陸地方に最接近しました。現段階の予想では、上陸時は今回の台風よりやや西側となりますが、若狭湾から石川県の沿岸を北上する点、台風の中心付近で等圧線の間隔が狭く、中心付近で急激に風が強まるタイプである点などが似ています。この時は、南寄りの風が強まり、最大瞬間風速は、上市(富山県)で33.0m/s、砺波(富山県)で27.4m/s、三国(福井県)で33.9m/sなど、8月の観測史上1位を記録した所もありました。また、23日から24日にかけての総降水量は、小浜で 168.0 ミリ、美浜で 137.5 ミリなど、福井県の嶺南地方を中心に大雨となりました。強風による被害では、果実の落果の被害が大きく、富山県の立山町では特産のラ・フランスが5割落果しました。また、倒木や停電も相次ぎました。
備えはあすまでに このあと行うべき対策は?
台風が接近すると風や雨が急激に強まり、身動きが取れなくなるおそれがあますので、備えはあす14日(月)までに済ませておいてください。今回は風の影響が大きくなりそうなので、庭などに置かれている、飛ばされやすいもの(物干し竿、鉢植え、ゴミ箱など)は、しっかり固定するか、室内にしまっておきましょう。暴風で飛ばされてきたもので、窓ガラスが割れないよう、窓ガラスにガムテープを貼る、雨戸を閉めるなども行いましょう。カーテンも閉めておくと、もしガラスが割れても、破片が飛び散るのを防ぐことができます。その他、停電に備えて懐中電灯や飲み水、非常食などをすぐ手の届く所へ準備しておきましょう。スマートフォンの充電も忘れずに行ってください。大雨が予想されるところでは、側溝の掃除や浸水しそうな場所に土のうを積むなどの対策を行いましょう。ハザードマップを確認し、浸水危険区域にお住いの場合は、家具や電化製品などを高い所へ移動させておくとよさそうです。また、万一に備えて避難経路や避難先も確認しておくとよいでしょう。