道内の紅葉シーズン終盤を飾る「北斗紅葉(もみじ)回廊」が今月20日から11月5日まで北斗市の八郎沼公園で開催される。
2020年から始まったイベントは約11ヘクタールの広大な園内に生い茂るツツジやカエデ、桜など約2000本の木々をライトアップ(午後4~9時)。新たな晩秋のスポットとして名前を徐々に上げ、昨年は期間中に約1万9000人を集めるなど観光客を魅了してきた。
桜の開花時期に行われる「北斗桜回廊」に続く“秋バージョン”のイベントだが、「他にはない紅葉を楽しんでいただきたい」(北斗市観光協会)。八郎沼を囲む木々の葉がライトに照らされ、鏡のごとく水面に浮かぶのが最大の売りだ。現在、沼周辺の木々はまだ色づいてないというが、秋が深まるにつれ、市民の憩いの場が幻想的な光景に変貌する。
同じ期間に、隣接する函館市の見晴公園内の香雪園で「はこだてMOMI―G(もみじ)フェスタ」も開かれる。共同開催を記念し、両市にちなんだ景品を抽選でプレゼントするスタンプラリーも実施する。来たる冬に向け、秋の魅力にどっぷり浸り、心身を整えるのもいいかもしれない。
◇北斗市 渡島半島の南部に位置し、人口は4万3792人(10月1日現在)で、渡島管内では函館市に次ぐ規模。2006年2月に上磯郡上磯町と亀田郡大野町が合併し、道内35番目の市として誕生した。市名は一般公募で6点まで絞られ、合併協議会内の投票で決まった。農業、漁業が主要産業で、1685年に旧大野町で稲作が行われた記録があり、道内の水田発祥の地として知られる。
[ゆるキャラ?]最北端の新幹線駅「新函館北斗」の前に怪しげなオブジェがある。市公式キャラ「ずーしーほっきー」だ。特産品のホッキ貝で作ったホッキの握りずしの生き物という設定で、来月27日で誕生から10年。オブジェは昨年12月から鎮座しており、夜になると、腹にあたるシャリの部分が鈍く光り、存在感が一層際立つ。“キモカワ”系キャラとして、SNS上で話題となっている。
[イベント]今月21、29日にサケの遡上(そじょう)見学、サケのさばき方とイクラ作りの体験会が行われる。今年初開催で、例年この時期に茂辺地川に戻ってくるサケを潜望鏡で観察。ほかにちゃんちゃん焼きでもてなし、地元の婦人たちがイクラの作り方を伝授するという。参加料は9800円(税込み・小学生以上)で、両日開催3日前まで受け付ける。詳細は北斗市観光協会(TEL0138・77・5011)まで。