子どもの読書時間「0分」が半数、幼少期の読み聞かせ・読書習慣が長く影響 – ベネッセ調査

ベネッセホールディングスは10月19日、「子どもの生活と学びに関する親子調査」の結果を発表した。調査は7月~9月、同社調査モニターに登録している約2万組の親子(小学生~高校生)を対象に郵送され、回収はWebで行われた。

平日の読書時間を聞いたところ、小学生~高校生の約半数(49.0%)が「ゼロ」であることが明らかに。その割合は、女子(45.1%)よりも男子(53.1%)の方が多く、学年が上がるほどゼロ分の割合が多い傾向に。

読書をする子の時間としては、性年代に関わらず「30分」が最も多く、読書の平均時間は15.2分。2015年は18.2分、2019年は17.3分、2021年は16.4分と年々減少傾向にあり、この7年間で3.0分減少していることがわかった。

続いて、1日の読書時間を家庭の蔵書数別にみると、「30冊未満」では12.3分、「30~100冊未満」では17.5分、「100冊以上」では23.2分と、家庭の蔵書数に比例して多くなることが判明。また、保護者が「本を読む大切さを伝えている」家庭の子どもほど、読書時間が長い(伝えている18.9分、伝えてない11.6分)よう。

さらに、中学2年生の読書時間をみると、小学校入学前に読み聞かせを受けた子どもほど長く、読み聞かせが「週1日未満」だった子どもが中学2年生になった時の読書時間は平均11.3分であるのに対し、「週4日以上」では20.6分と、約1.5~2倍に。また、小学1年生時点の読書時間が「1時間以上」のグループは、「0分」のグループと比べて中学生になってからも2~3倍の読書量を保っており、早期の読書習慣の形成がその後も長く残ることがわかった。

次に、「理解・思考・表現」の能力について得意か苦手かを聞いたところ、読書時間が長い子どもほど「理解」や「思考」、「表現」などの活動について「得意」と自己評価する傾向に。

また、読書をしない子どもは、ニュースへの関心や自信、将来の目標などの肯定率が低く、読書行動と自信や将来の目標などに関連があることがわかった。