「プレミアムフライデーのその後」についてお伝えします。プレミアムフライデーは、2017年に経済産業省が打ち出したもので、働き方改革や消費の拡大・ライフワークバランスの充実を図ることを目的に「月末の金曜日は、午後3時に退社を呼びかける」という取り組みです。
取り組みが始まった当初は、新潟県内でも、午後3時に向けてオープンする飲食店や割引サービスをするスーパーや整体院なども見られました。
しかし今は、めっきり聞かなくなったプレミアムフライデー。実は、官民で設立したプレミアムフライデー推進協議会のWebサイトは、今年6月に閉鎖したということなんです。
一体なぜ、浸透しなかったのか…街の人に話を聞いてきました。
【街の人(金融業)】
「プレミアムフライデー聞いたことはあるが、今はちょっと分からない」
Q.やりたいとは思う?
「忙しくてなかなか行けない。行きたいけど」
【街の人(鉄鋼業)】
「全然記憶にもない。普通の金曜日という感じで意識していなかった」
【街の人(IT業)】
Q.恩恵はあった?
「ない。うちはサービス業なので関係ない。お客様が忙しいので、私たちも対応しなければいけない」
プレミアムフライデーが浸透しなかった理由について、経済に詳しい長岡大学の栗井英大教授は「月末の金曜日は繁忙期なので、忙しい日に早めに退社することは、現実的に難しい会社が多かった」と話しています。
実際に、街の人からも「会社次第」という話が聞かれていました。
飲食店や小売店などは午後3時に退社できる環境になく、参加企業が限定的だったことも要因に挙げています。
また、新型コロナによって多くの企業でリモートワークなど働き方の多様性が進んだことで「ライフワークバランスの向上という目的が薄れてしまったのでは」と話していました。
一方で、経済産業省はプレミアムフライデーの情報は引き続き発信するとしています。