警察官を名乗って「あなたも詐欺グループの容疑者だ」などと電話をかけ、20代の男性から現金をだまし取った“劇場型”の特殊詐欺事件がありました。
11月11日午前10時42分ごろ、名古屋市港区に住む20代の男性会社員の携帯電話に通信会社を名乗る着信があり、「あなたの携帯電話が不正利用されている」と音声ガイダンスで通知がありました。
男性が案内に従って操作していたところ、北海道警察本部の警察官を名乗る人物が電話に出て、「あなたの携帯が詐欺に使われ、1億3000万円の被害が出ています」と不安を煽りました。
さらに、警察官や検察官を名乗る2人組が10日間にもわたって「詐欺グループを摘発したら、あなたの通帳とキャッシュカードが出てきた。あなたも容疑者になっている。逮捕状がすぐにでも出る」「保釈保証金制度を使えば逮捕を遅らせることができる。保釈保証金は200万円が必要」など話し、信じ切った男性は港区にある金融機関のATMから現金200万円を振り込みました。
さらに、男性が振り込んだ後も追加請求する電話があったため、不審に思い友人に相談したところ、特殊詐欺が発覚しました。
愛知県警港署の管内で、若い男性が被害に遭う特殊詐欺事件の手口は初めてで、注意や警戒を呼びかけています。