正月のかまぼこ、高くなる理由があった 紀文食品が明かす「製造の舞台裏」に驚き…

正月のおせち料理の定番であるかまぼこ。おめでたい食材と言われ、昔から重宝されている。ただ、正月のかまぼこは、普段のかまぼこに比べると少々お値段が張りがち。
その理由を取材してみると…。
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昨年10月、あるX(旧ツイッター)ユーザーのポストに注目が集まった。内容としては、正月のかまぼこは、通常のかまぼこより値段が高くなるというもの。
商品によって多少異なるが、通常のかまぼこは200~300円前後であるのに対し、年末年始のスーパーに並ぶかまぼこは800円前後になることも少なくない。近年、何かと物の値段が上がる中、正月のかまぼこの値段を見て、買うのを一瞬悩む人もいるだろう。

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正月のかまぼこは、たびたびネット上で話題になる。「年末になるとかまぼこ1本千円になるから怖い」「いつも高くなる前に買っておく」「全体的に正月になると上がるんだよな」など、「プレミア化」を嘆く人の声が。
一方で、「明らかにグレードも違いますよね」「お高いかまぼこはやっぱり美味しい」「正月のかまぼこ買わない人はもったいない」といった、中身のクオリティを絶賛する声も見受けられる。
通常のかまぼこと正月のもので中身に違いはあるのだろうか。かまぼこをはじめ練り物食品を多数取り扱う紀文食品に取材したところ、「驚きの事実」が明らかになったのだ…。

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紀文食品の担当者によれば、正月だからといってむやみに高くしているわけではないとのこと。
その理由について、担当者は「おせち料理は年神様へのお供え料理だと言われており、家族の幸せを願う縁起ものの料理でもあります。そんなめでたいおせち料理として、より良いものを食べていただきたく、正月用のかまぼこは原材料や製法を普段のかまぼこと変えています」と、説明する。
かまぼこの主原料は魚のすり身だが、正月のかまぼこは、使う魚にも違いがある。担当者からは、「魚肉練り製品の原料としてよく使われるのは、スケソウダラという白身魚のすり身ですが、弊社の場合は正月のかまぼこにはグチやレンコ鯛、甘鯛など高級魚に類される魚種を使用しています。使用する魚の種類や配合の割合によって弾力や風味も違ってきます」という回答が。
原材料が異なるため、製法に関しても、普段のかまぼこ製造とは違う設定かつ、短期間に設備を動かす必要があるため、熟練の担当者が目を光らせて稼働状態の管理をしているということだった。

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年末年始になると、親戚からお正月ギフトとしてかまぼこをもらうことも多い。このかまぼこも、一つ一つ丹精込めて作られている。
担当者は、「贈答品のような高価格帯のかまぼこは、すり身自体を魚をさばく工程から自社で製造したり、板にかまぼこの身を載せる作業を職人が手作業で行っているものもあります」と話す。
正月に出番の多いかまぼこは機械で大量生産するイメージがあったが、いつも以上に原材料や工程にこだわり、手間暇かけて作っていたのだ。
取材の最後に担当者から、「かまぼこは『日の出』を象徴しており、紅はめでたさと慶びを、白は神聖を表しています。また、紅白それぞれのかまぼこを使用しておせち料理を盛り付けるのであれば、右側に紅いかまぼこ、左側に白いかまぼこを並べることをおすすめします。全て同じかまぼこだと思われるかもしれませんが、じつはどれも味が違っています。ぜひ色々食べ比べて、自分のお好みのかまぼこを見つけてほしいです」というコメントが寄せられたのが印象的だった。
正月のかまぼこのエピソードを知ってから食べると、新たな発見があるかもしれない。

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斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。