20代におすすめの「副業」7選 – 収入目安は? 副業を始める前の注意点は?【徹底解説】

最近では、副業を解禁する企業がずいぶんと増えました。仕事にも慣れてきて、「そろそろ副業をしてみようかな」と考えている20代の方もいるでしょう。では、20代が副業を始めるなら、どのような仕事が良いのでしょうか。この記事では、20代におすすめの副業を7つ厳選してご紹介します。また、副業を始める前に確認したい点も解説していますので、そちらも見逃さずご覧ください。

■20代はどのくらいの人が副業を経験している?

まだ社会人経験の浅い20代ですが、世の中の20代は、どのくらいの人が副業を経験しているのでしょうか。

「株式会社学情」が20代の社会人を対象に実施したインターネットアンケート(調査期間2023年11月1日~11月12日、有効回答数269名)によると、過去に副業を経験したことがある人は14.1%、現在副業をしている人は10.8%でした。これらを合計すると24.9%になり、実に20代の4人に1人が副業を経験していることになります。

また、同アンケートによると、副業で経験した仕事は「サービス・接遇(接客販売)」が38.8%で最多。続いて、「ライティング・記事作成」17.9%、「データ入力などの簡易作業」14.9%、「SNS運用」10.4%、「Web関連(Web制作・サイト運営)」9.0%と続いています。

ひと昔前まで、副業をしている人は会社員のうちごく少数でした。しかし、企業の副業解禁の流れや、インターネットで完結する仕事の増加などにより、副業は珍しいことではなくなりつつあります。同アンケートでは、20代の4人に1人が副業を経験しているという結果でしたが、今後、副業をする人の割合はさらに増えていくかもしれません。
■副業を始める前に確認したい点

副業をすると、収入が増える、本業以外のスキルが身に付くなどいくつもメリットがあります。しかし、副業には注意点もあるため、副業を始める前には以下の点を必ず確認しておきましょう。

・会社の就業規則に違反していないか

会社員の方が副業を始める際は、勤め先の就業規則を見て、副業に関する規定がないか確認しましょう。企業の中には、副業を禁止しているところや、副業を「届出制」で認めているところもあるからです。

会社に就業規則がない場合は、上司や担当部署に相談しましょう。副業を始めてからトラブルを起こしてしまわないよう、副業を始める前に会社のルールを把握しておくことが大切です。

・副収入による確定申告の必要性

副業によって収入が増えると、その分所得税も高くなりますが、副業の収入は会社の年末調整で処理することはできません。そのため、一定以上の副収入を稼いだら、自分で確定申告を行わなければなりません。

会社員で副業をしている場合、副業所得が20万円を超えたら確定申告が必要です。副業所得は、収入から経費(副業が給与所得の場合は給与所得控除)を差し引いた金額となります。副業を始める前に、「稼ぐ金額によっては確定申告が必要」という点を頭に入れておきましょう。

・怪しい副業案件ではないか

近頃は数多くの副業案件がインターネット上に掲載されているため、誰にでも気軽に収入を得るチャンスがあります。しかし、中には悪質な業者や詐欺案件も存在するため、注意が必要です。検討している案件が怪しいものではないか、業者や仕事内容は事前によく調べましょう。

特に、「誰でも月50万円」など、簡単に高額を稼げると謳う案件は要注意です。こうした案件は、クラウドソーシングサイトを通じて募集・勧誘されることもありますので、まともな案件か確認してから応募するようにしましょう。

・本業に支障なく副業できるか

本業に支障なく副業できるのかもよく考えましょう。副業で収入が増えても、忙しすぎて体調を崩した、夜中まで副業をして会社に遅刻した…といったことになれば、本末転倒です。

副業はあくまで副業ですので、本業に支障なく取り組めるのか、あらかじめシミュレーションしておくと良いでしょう。
■20代におすすめの副業7選

次に、20代におすすめの副業を7つご紹介します。向いている人や収入の目安も記載しましたので、副業選びの参考にしてください。
1.アフィリエイト

アフィリエイトは、広告を掲載したブログやサイトを運営することで、広告収入を得る仕組みです。主な作業は記事の投稿や更新ですので、時間や場所を選ばず副業したい人に向いています。

アフィリエイトは作業をしたからといって必ず収入が得られるとは限りませんが、月数千円~数万円を稼ぐ人が多いようです。ただし、中には副業でも月20~50万円をコンスタントに稼ぐ人もいる、夢のある仕事です。

アフィリエイトで収入を得るには、SEOやライティング、Webマーケティングなどさまざまな知識が必要ですし、コツコツと長い時間をかけて取り組む必要があります。そのため、少しずつ知識を身に付けて長期的に稼いでいきたい、という人に特におすすめです。
2.クラウドソーシング

クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい発注者と、仕事を請け負いたい受注者とのマッチングを行う仕組みです。クラウドソーシングサイト大手には「クラウドワークス」「ランサーズ」などがあり、簡単にできる単純作業から専門的な知識が必要な高度な案件まで、幅広い仕事が掲載されています。

初心者なら、データ入力や簡単なライティングから始めるのがおすすめです。Webデザインやプログラミングなど専門知識のある人は、仕事を見つけやすく収入も得やすいでしょう。

クラウドソーシングサイトでは、パソコン一つで好きな時間に取り組める仕事が多く募集されていますので、アフィリエイト同様、時間や場所を選ばず副業をしたい人に向いています。収入は、副業で取り組む場合は月5万円程度という人が多いようです。
3.オンライン講師

オンライン講師とは、自分の持つスキルや知識を生かし、オンラインで講義を行う仕事です。教える相手と1対1のこともあれば、複数人を相手に講義をすることもあります。オンラインで教えられる内容は意外と幅広く、英会話や資格対策、ビジネススキル、手芸、楽器の演奏方法、イラストの描き方など、さまざまな内容をオンラインで講義できます。

オンライン講師は、人に教えられるくらい得意なものやスキル、専門知識のある人におすすめの副業です。講義1回あたりの時給は2,500円程度で、収入の目安は月1万5,000円~2万円ほどのようです。ただし、一度に多くの人に講義する場合、1回の講義で数万円の収入になることもあります。

オンライン講師になるには、「ストアカ」のようなオンライン上でスキル販売のできるサイトを利用する、または、英会話スクールなどに講師として所属しオンラインレッスンを行う、といった方法があります。
4.代行業

代行業とは、依頼主の代わりに家事や営業などを行う仕事です。代行する仕事は数多くあり、このほかにも運転やペットの散歩、遺品整理、モーニングコール、買い物などさまざまな代行業があります。

代行業は、働いた分だけ確実に収入を得たい人や、困っている人の役に立ちたいという人に向いているでしょう。代行する内容によっても報酬は異なりますが、時給換算すると1,500円前後のものが多く、たとえば時給1,500円で1日6時間、月4日働いた場合は3万6,000円の収入になります。

代行業には、日常的な作業が多く比較的取り組みやすいですが、1日数時間単位の案件が多いため、オーバーワークにならないよう本業との兼ね合いには気を付けましょう。
5.フードデリバリー

フードデリバリーは、料理を注文した人のもとへ、飲食店の料理を配達する仕事です。配達先は注文した人の自宅やオフィスが多く、配達には自転車や原付バイクを使用するのが一般的です。フードデリバリーの仕事をするには、特定の店舗にバイトとして勤務するか、個人事業主として「Uber Eats」のような企業から業務委託を受ける方法があります。

フードデリバリーは移動が多いため、体力に自信のある人に向いているでしょう。アルバイトとして勤務する場合は、時給1,000~1,500円程度が多いようです。一方、個人事業主として企業から業務委託を受ける場合、報酬は1件あたり500~1,000円が目安となります。

フードデリバリーを副業で行う場合の収入の目安は月4~10万円程度で、時間や体力があれば比較的稼ぐことができます。ただし、体を休める時間がないと疲れがたまってダウンしてしまう恐れもありますので、その点も考えながら無理なく働きましょう。
6.休日の単発バイト

学生時代、イベントスタッフや試験監督・試験案内、軽作業スタッフなど、休日に1日だけのアルバイトを経験した人も多いでしょう。難しいスキルが必要なく、働いた分だけ確実に稼げる仕事がしたいなら、こうした単発バイトがおすすめです。

たとえば、日給1万円の仕事を月4日行えば、4万円の副収入が得られます。単発バイトは一定の需要があり案件も豊富なので、休日の時間に余裕があり体力にも自信があるという人は検討してみましょう。ただし、簡単な作業のものが多いため、スキルが身に付きづらいというデメリットもあります。
7.オンライン秘書

オンライン秘書とは、インターネットを通じて行う、企業の業務アシスタントです。「オンラインアシスタント」とも呼ばれ、経理や総務、Webサイト運営、企画書作成、人事や採用、メール・電話対応などの業務を行います。幅広い業務をこなさなければならないと感じますが、実際は、持っているスキルごとに業務が割り振られるため、自分にできない業務をこなす必要はありません。

オンライン秘書の時給は1,100~1,500円程度ですので、たとえば時給1,200円で休みの日に1日4時間、月8日働けば3万8,400円の収入になります。オンライン秘書は、社会人としてのスキルを生かして働きたい、在宅でできる仕事がしたい、という人に向いているでしょう。
■仕事内容をよく確認し自分に合う副業を選ぼう

最近はさまざまな種類の副業があり、インターネットを見れば多くの案件を見つけることができます。得られる収入だけでなく、仕事内容もよく確認のうえ、自分に合う仕事を選びましょう。ただし、副業をするにしても無理は禁物です。心身を休ませる時間も適度に確保しながら、本業に支障をきたさない範囲で副業に取り組みましょう。

武藤貴子 ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント 会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中 この著者の記事一覧はこちら