沖縄こどもの国で続々と新たな命が誕生している。3月17日にはニホンリス、同20日から沖縄在来の鶏「チャーン」の出産が始まり、同23日には同じく在来の島ヤギの赤ちゃんが1匹生まれた。暖かい春は出産の季節。同園の在来家畜担当、島田晴加さんは「赤ちゃんの期間は短い。すぐに大きくなるので、小さくてかわいい時期に見に来てほしい」と呼びかける。(中部報道部・比嘉大熙)
島ヤギの赤ちゃんは父ゼットン=11歳=と母カナサン=3歳=の間に生まれた第2子。島ヤギはたてがみがあり、ひげが長いのが特徴。県内には現在50~100匹しか生息しない希少種だ。同園でも種の保存を目指して飼育していて現在6匹。父ゼットンは特に島ヤギの特徴が濃く、子ヤギに引き継がれることが期待されている。
同園は子ヤギの名前を決める投票を5月5日まで行う。投票できるのは来園者のみで、(1)ギャンゴ(2)ゴモラ(3)ブルトン-の三つから選ぶ。3候補とも父ゼットンと同じくウルトラマンの怪獣が由来になっている。
チャーンのひなは、県内で飼育する愛好家から卵をもらいふ化した。「ケッ、ケーツ、ケツ」という鳴き声は、美しさを競う鶏鳴大会が開催されるほど。ヒナの体調を観察しながらだが、天気の良い日は園内の「琉球弧」エリアで展示する。
ニホンリスの赤ちゃんは現在、巣箱の中ですくすくと育っている。島田さんは「今はまだ小さいが、巣箱から出てきたら探してほしい」と話した。
同園ではチャーンとニホンリスに名前を付ける習慣がなく、島ヤギの赤ちゃんのみ投票を実施し、5月6日に命名式を行う。
■県内55業者が集い 食や雑貨を楽しむ
県内の飲食店などが集うイベント「沖縄市場」(主催・バナナコンセプト)が6、7の両日、沖縄こどもの国で開かれた=写真。「おいしい、たのしい、うれしい、愛ある場」をテーマに「コザ麦酒工房」や「FLAP COFFEE」「ぱん工房おとなりや」など飲食や雑貨など県内の55業者が出店。2日間とも雨だったが、多くの人が訪れ、タコスやチュロスを頬張りながら、イベントを楽しんだ。
1~4回目は愛知県で開かれ、今回が県内初開催となった。沖縄を知ってもらおうと県外で活動していたが、「地元の人にももっと沖縄の飲食店や雑貨店を知ってほしい」という主催者の仲宗根巌さんの思いから、こどもの国で実現した。仲宗根さんは「たくさんの人が来てくれた。これで終わりではなく継続し、もっと大きなイベントにしたい」と意欲を見せた。(中部報道部・比嘉大熙)ふわふわでかわいい! 鳴き声が美しい沖縄鶏のひな ひげが長い…の画像はこちら >>
餌を頬張る島ヤギの赤ちゃん
くっついて眠るニホンリスの赤ちゃん=3日、沖縄市・沖縄こどもの国(いずれも同園提供)
「沖縄市場」を楽しむ来場者=7日、沖縄市・沖縄こどもの国