文部科学省と宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は２８日、日本赤十字社医療センター外科医の米田あゆさん（２８）と世界銀行上級防災専門官の諏訪理（まこと）さん（４６）の２人が宇宙飛行士候補者として内定したことを発表した。飛行士候補の誕生は２００９年９月の金井宣茂さん以来、１３年ぶり。米田さんは向井千秋さん、山崎直子さんに次ぐ３人目の日本人女性宇宙飛行士となる。
米田さんは２０代の女性医師ということで、人気漫画「宇宙兄弟」に登場するヒロイン・伊東せりかをほうふつとさせる。会見では同作に関する質問も出たが、作者の小山宙哉さんが、スポーツ報知に２人へのコメントを寄せた。
小山さんは「諏訪さん、米田さん、宇宙飛行士選抜の合格おめでとうございます。会見での様子に、やはり選ばれるにふさわしい聡明さと熱意を感じ、すでにお二人の宇宙服姿が目に浮かびました」と祝福。「これから数々の訓練を受けられて、本格的に宇宙飛行士として宇宙でご活躍される日が来ることを楽しみに、応援していきたいと思っております」とエールを送った。
漫画の中で、せりかは同僚と共に国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）へ行き、筋萎縮性側索硬化症（ＡＬＳ）の治療薬開発につながる実験を成功させる。米田さんもＩＳＳでの長期滞在のほか、米国主導の月探査計画「アルテミス計画」に参画し、作品の主人公・南波六太のように月面に降り立つ可能性もあり、期待が高まる。