「修羅の国」「スラム街」など、ネット上でたびたびネタにされがちな東京・足立区。「足立区=治安悪い」というイメージを抱く人もいるのでは。
以前、Xではそんな同区が「自虐ネタ」に走ったと話題を呼んで…。
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事の発端は、3月に投稿されたあるXユーザーのポスト。内容としては、足立区の広報紙「あだち広報」2月25日第1922号のイラストが何ともユニークだというもの。
修羅の国・足立区、広報紙で自虐ネタと思いきや… 役所が明かす…の画像はこちら >>
拡散されたポストに添えられた写真を見ると、「あだち」の「だ」の濁点が自転車に置き換えられ、「わ、わたしの自転車がない…」と困惑する人物のセリフが印字されている。
足立区はテレビや新聞で犯罪件数の多さが紹介され、ネット上で何かとネタにされがち。同区に対して怖いイメージを持つ人もいるかもしれない。
そんな区の広報紙が自転車を盗まれたイラストを掲載するとは、ついに自虐ネタに走ったように思えてしまうが…。
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足立区の広報紙に掲載されたイラストは、ネット上でも話題に。「いや、区広報でそれ言う?」「僕らの期待を裏切らない足立区」「これは自虐ネタ」「足立区民はチャリ盗むって本当だったんか」など、ツッコミの声が多数寄せられている。
自転車の絵を載せた真意を聞くため、足立区役所に取材を敢行。その結果、「修羅の国」のイメージを覆す様々なエピソードが明らかになったのだ…。
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足立区役所の担当者によれば、2月25日号は2年連続で刑法犯認知件数が増加したことを伝えるものだという。担当者は、「刑法犯は様々な犯罪を含めていますが、自転車の盗難は全体の3割程度です。そのうち半分程度が無施錠によるものであることをお知らせしています。紙面の趣旨としては、自転車を盗まれたことよりも、全体として刑法犯が増えていることを伝えています」と説明する。
自転車のイラストがXで話題になったことは認知していた様子。ただ、自虐ネタに走ったわけではないという。
担当者からは、「月2回広報紙を出していますが、毎回『だ』の濁点を何かの形にしています。今回は自転車の盗難が話題の一つだったので、このイラストにしました」という回答が寄せられた。
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平成18年(2006年)から4年連続で「23区の刑法犯認知件数ワースト1位」を記録した足立区。今回、刑法犯認知件数が増加したと聞くと、やはり治安が悪いのでは…と思ってしまうかもしれない。ただ、近年の足立区はそうしたイメージとギャップがあるようだ。
担当者は、「一時期に比べると、刑法犯は減っています。平成13年(2001年)の1万6,000件から現在は3,000件ほどになっています。面積割や人口割でも決して悪い数字ではありません。面積割であれば、東京23区内で上から6番目、人口割だと13番目なので、東京23区内では良い位置に入っています。この10年ほど、区では刑法犯の認知件数を減らすことに重点を置いてきました」と話す。
今回は刑法犯認知件数が増えた結果になったが、2000年代の「東京で最も治安の悪い区」から状況は改善しているようだ。数年後、我々が足立区に抱く印象はガラッと変わっているかもしれない。
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斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『95』(テレビ東京系)、『イップス』(フジテレビ系)、『アンチヒーロー』(TBS系)。