フォワード98は5月7日、「女性の働き方や業界イメージの変化」に関する調査の結果を発表した。調査は2024年4月9日~4月10日、20歳以上の女性1,003人(パートアルバイト、学生、無職、専業主婦を除く)を対象にインターネットで行われた。
○約7割の女性が働きやすい社会になってきていると感じている
「職場環境について、以前よりも女性が全体的に働きやすい社会になってきていると思いますか?」と質問したところ、「とてもそう思う (13.4%)」「ややそう思う(51.9%)」「あまりそうは思わない(24.2%)」「まったくそうは思わない(10.5%)」という回答結果になった。「とてもそう思う」「ややそう思う」を合わせると約7割が、女性が働きやすい社会になってきていると感じていることが示された。
そこで、「そう思う理由として、近いものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「産休や育休制度などが充実してきている(61.2%)」と回答した人が最も多く、次いで「職場内や社会的な女性活躍に対する理解が深まっている(43.5%)」「女性の管理職抜擢が増えてきている(34.1%)」と続いた。産休や育休についての理解、職場や社会からの理解、女性管理職の増加は女性が活躍する社会に欠かせない要素であることがうかがえる。
「あまりそうは思わない」「まったくそうは思わない」と回答した人に、「どのようなところに働きにくさを感じることがありますか?(複数回答可)」と質問したところ、「給与が低い(46.0%)」と回答した人が最も多く、次いで「昇進、昇格しにくい(33.6%)」「女性の上司や役員が少ない(31.0%)」と続いた。
給与アップや昇進が望めない、そして女性の上司や役員が少ない企業も未だに存在することが示唆された。未だに産休育休が取得しにくかったり、現場に女性が少ないといった様子もうかがえる。
産後の職場復帰について
続いて、「現在の職場には産後職場復帰されている人がいらっしゃいますか?」と質問したところ、約7割が「いる(68.9%)」と回答した。また、「現在の職場では、産後職場復帰した場合の雇用条件は産前と同じですか?」と質問したところ、約7割が「復帰前と同じである(71.2%)」と回答した。「もしご自身が産後職場復帰するとなった場合、現在の職場の雇用条件で復帰したいと思いますか?」と質問したところ、約7割が「復帰したいと思う(71.1%)」と回答した。
○男性のイメージが濃かった職業に就く女性も増加傾向
「性別によって特定の業種や職業が選びにくいといった課題について、今もまだ感じる点はありますか?(複数回答可)」と質問したところ、「特定の職種ではまだ女性が多い(少ない)(31.5%)」と回答した人が最も多く、次いで「特に感じる点はない(29.4%)」「選考などで性別差を感じる(23.7%)」と続いた。
どのような業界で女性の活躍が目覚ましいと感じているのか。「以下の業界のうち、以前と比べて女性が活躍していると思う業界を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「タクシー業界(34.3%)」と回答した人が最も多く、次いで「IT業界(プログラマや情報システムなど)(29.6%)」「国家公務員(警察や自衛隊など)(26.7%)」と続いた。タクシー業界、IT業界、国家公務員など男性のイメージが濃かった職業に就く女性も増加傾向にあるようだ。
○女性の職人業界に関するイメージ
「職人業界に関するイメージとして、近いと思うものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「女性が少ない(55.1%)」と回答した人が最も多く、次いで「伝統的(歴史がある)(32.3%)」「高度な技術が必要(28.9%)」と続いた。職人業界はまだまだ女性の進出が少ないと感じている人が多いようだ。
最後に、「女性が職人業界で働くとして、必要だと思う条件や環境は何だと思いますか?(複数選択可)」と質問したところ、「出産や育児への理解がある(55.8%)」と回答した人が最も多く、次いで「休暇が取りやすい(45.8%)」「男女での評価が平等である(40.7%)」と続いた。職場環境において、出産や育児への理解があるかは女性にとって重視すべき点であることがうかがえる。