7月6日・7日に名古屋で行われていた王位戦七番勝負の第1局は、渡辺明九段(40)の挑戦を受けた、愛知県瀬戸市出身 藤井聡太七冠(21)が見事勝利。2つ目の「永世称号」の資格取得に向けて好スタートを切りました。
「えっ?こんなことあるの?」 藤井聡太七冠(21)AI予想1…の画像はこちら >>
王位戦前夜から地元、名古屋は盛り上がりました。「永世王位」の資格獲得を目指す藤井七冠と、今回王位戦初挑戦となる渡辺明九段が激突する王位戦七番勝負。前夜祭の会場は新しくなった中日ビルです。
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中日ホールには球界きっての将棋通、アマチュア初段の元中日ドラゴンズの平田良介さんも駆け付けました。
(藤井七冠)「中日ビルはことし新しくオープンして、中日ホールも初めて来たが、多くの人に来てもらって壮観だと感じた」(渡辺九段)「『中日ホール』という単語がさらっと出てきたあたり、すごいアウェー感」(平田良介さん)Q平田さんはかつて契約更改で訪れた場所ですが…「いい思い出というか…、どちらかというと悪い思い出の方が多い場所」
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地元対局ということで藤井七冠は…。(藤井七冠)「毎年王位戦の開幕局は地元でやってもらうことが多いので、私にとって気合いの入る棋戦。2日間集注して面白い将棋が指せるように全力を尽くしたい」(渡辺九段)「王位戦には初めて出場するので少し緊張しているが、精いっぱい頑張らなければならない」
そして、王位戦第1局は6日、名古屋・東区の徳川園で、藤井七冠の先手で始まりました。2日目に入ると対局がもつれ、午後3時44分同じ局面が4回現れ「千日手(せんにちて)」が成立。後手番だった渡辺九段が先手にかわり、30分後に指し直し局が始まりました。
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この時、持ち時間は藤井七冠が1時間だったのに対し、渡辺九段が2時間20分。そして共に「1分将棋」となった最終盤でのAIの勝敗予想では、渡辺九段が99%優勢。藤井七冠圧倒的不利!しかし…。(解説者の声)「え~?えぇ~!?こんなことあるの!?渡辺九段がこんなにプロ的には簡単な詰みを逃すなんて…」渡辺九段、まさかのミス。秒読みの中、藤井七冠は冷静に指し、ついに。(渡辺九段)「負けました」
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7日午後9時13分、藤井七冠が136手で大逆転勝利。5連覇へむけ白星スタートを飾りました。
(藤井七冠)「結果は幸いしたが、内容としては反省するところが多かったと思うので、集中して第2局に臨みたいと思います」(渡辺九段)「最後の詰みのところが対局中には見えなかった。まだ始まったばかりなので、気を取り直して向かいたい」
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王位戦は5連覇するか、トータルで10回獲得すると永世称号の一つ「永世王位」の資格を獲得します。「永世王位」まで藤井七冠は、あと3勝としました。