猫がいると思いきや? タイヤの上にいた『野生動物』とは

気温が下がる冬は、猫が車のエンジンルームに入り込んでしまうことがあります。
暗くて、狭くて、暖かいエンジンルームは猫にとって好ましい条件がそろっているからです。
そんなふうに、暖を求めて車の中に入ろうとする動物は猫だけではないようです。
2024年7月のある日、オーストラリアの野生動物保護団体『NQ・ワイルドライフ・ケア』に通報がありました。
電話をしてきた人は、駐車している車の中に動物がいるのを見つけたのだそう。
現場に駆け付けた『NQ・ワイルドライフ・ケア』のスタッフは、その動物を発見しました。
タイヤとホイールアーチの間に、ポッサムがちょこんと座っていたのです!
ポッサムとはオーストラリアに生息する、夜行性の有袋類です。
『NQ・ワイルドライフ・ケア』のFacebookの投稿には、「この冬の気候の中、野生動物はどこか暖かく、風雨にさらされない場所を探しているのでしょう」とつづられています。
南半球に位置するオーストラリアの7月は真冬なので、ポッサムは寒さから逃れようとして車の中に入ったようです。
実はこの時、ポッサムの体が熱くなり過ぎて、危険な状態だったのだそう。
ウェブメディア『The Dodo』が、その時の状況を伝えています。
現場に到着したスタッフのホリーさんは、ポッサムが熱中症になっているのが分かりました。
このふわふわした動物を危険な場所から取り除く必要がありました。
The Dodo ーより引用(和訳)
ポッサムはホリーさんたちによって、保護されたということです。
『NQ・ワイルドライフ・ケア』には同じ時期に、車のエンジンルームやホイールアーチに避難しているポッサムの通報が数件寄せられたのだとか。
投稿では「もしポッサムが車の中で暖かく居心地のいい場所を探しているのに気付いたら、私たちに電話をしてください」と呼びかけています。
オーストラリアの人たちにとって、市街地でポッサムを見かけるのは珍しくないでしょう。
それでも、車の中に入り込んだポッサムを見て素通りせずに、心配して通報する優しい人が多いことが幸いですね。
[文・構成/grape編集部]