4月9日に投開票が行われた新潟県議会議員選挙の結果について解説します。
〈県議会の勢力図〉
▼自民党…改選前から1議席増の28議席
▼立憲民主党…1議席から2議席に
▼公明党…2議席
▼国民民主…改選前と同じ1議席
▼共産党…議席を減らし0
▼日本維新の会…初の議席獲得狙うも得ることができず
Q.この結果を与野党はどのように受け止めている?
与野党ともに、今後への課題を残す結果だったと言えます。
まず、自民党は辛うじて過半数を維持し、引き続き、議会運営の主導権を握るものの、現職の幹事長のほか、これまで牙城としていた1人区で4人が落選するなど、足元は盤石な状態とは言えません。
10日、自民党県議団の会議後、桜井幹事長は次のように話しました。
【自民党県連 桜井甚一 幹事長】
「勝った負けたで言ったら、やや負けたに近い。県連を差配していくのはいかがなものかというのが自分の中にあるので、先輩の先生方と相談させてほしいということは言った」
このように述べ、5月の県連大会に合わせて幹事長の職を降り、政界を引退する意向を示していて、組織の立て直しが急務となります。
一方の野党は、告示前に立憲民主党が共産党や社民党などと共通政策を導入し、共闘を目指す動きがありましたが、党内で異論があがり、断念しました。
結果、自民党に対する明確な対抗軸を示せなかっただけでなく、候補者の擁立も思うように進められず、議席を伸ばすことはできませんでした。
立憲民主党県連の西村智奈美代表は今後の課題を口にしています。
【立憲民主党県連 西村智奈美 代表】
「候補者擁立は引き続き、政党として努力をしていかなければならない。今後の取り組みをよく検討していかなくてはならない」
Q.与野党ともに選挙では課題が残ったが、今後、県議会ではどのような点がポイントになる?
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り、花角知事は判断を示したうえで、信を問うとの姿勢を示していて、県議の次の任期中に、そのタイミングがやってくる可能性があります。
しかし、今回は立地自治体の柏崎市刈羽郡選挙区で無投票となるなど、議論が十分に交わされたとは言えません。
そのような中で、知事の信を問う方法や議会がどのような対応をとるかなどが注目されます。