自転車の“ながらスマホ”などについて、11月1日から厳罰化となりましたが、街の様子はどう変化したのでしょうか?「飲んだら乗るな」自転車の酒気帯びも違反です。
自転車走行中のながらスマホなどの厳罰化から1か月あまりとなりましたが、7日、名古屋市内の様子を取材してみると、この日もスマホを見ながら運転するルール違反の人が。
自転車の“ながらスマホ”厳罰化から約1か月 街に大きな変化…の画像はこちら >>
11月1日施行の改正道路交通法では、自転車の運転中に手で持った状態のスマホを注視するなどした場合についても6か月以下の懲役、または10万円以下の罰金となりました。背景には、全国で自転車の交通事故が増えているからです。
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さらに遡って、今年10月。名古屋中区を取材した際には…(記者)「スマホを触りながら片手で運転しています。危険です」「電話をしながら横断歩道を渡って行きました。蛇行運転になっていますね」
歩行中に後ろからぶつけられ、危険な目にあったことがあるという人も。
記者が30~40代と見られる“ながらスマホ”の男性を直撃しました(ことし10月)。
Q:先ほど運転中にスマホを触っていた?「ちょっと触っちゃいましたね。メールが入って見ちゃった」
この男性に今年11月からの厳罰化について伝えると…Q:罰則化となれば?「触らないです」
自転車は、ゆっくり運転の時速10キロ程度でも1秒間で約3メートル前進します。
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危険ゆえの厳罰化ですが、この1か月の街の変化について伺ったところ…
(50代)「あまり変わらない気がする」(40代・10代)「減ったなとは思わない」(20代)Q:この1か月でも(ながらスマホに)遭遇した?「ありました。すれ違うときとか。(相手が)携帯触ってて」
名古屋の中心部では、この1か月大きな変化はないと言う声がほとんどでした。
(愛知工科大学 小塚一宏名誉教授)「一歩間違えれば、出合い頭に衝突する。繁華街でなくても生活道路でもいっぱい起こりうる」
JAFが行った“ながらスマホ”の検証映像に、専門家は…
(愛知工科大学 小塚一宏名誉教授)「これが視線のデータ。直線道路だからか安心して画面を見ている。スマホ以外に周辺が視界には入っているが、視線がいかなければ脳で認識できないので見えていないのと同じ」
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自転車に乗った人の視線をたどると、信号を一度見た後、スマホ画面に集中してしまい、赤信号を見落として交差点に進入。非常に危険だということがわかります。
11月3日には、愛知県春日井市の中学校で、ながらスマホの危険性を学ぶ実証実験が行われました。生徒たちは愛知工科大学の小塚一宏名誉教授指導のもと、視線を計測するカメラを頭に装着し、通常の運転とスマホで地図アプリを見ながら運転した場合を比較。すると、通常の運転では画面に視線の位置を示す黄色い丸が歩行者に向いているのに対し、ながらスマホの生徒の場合は画面を注視してしまい視野が狭くなっていることがわかりました。
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また、警察官が文字を入力しながら走行したところ近くの歩行者にはほとんど目がいかず、蛇行運転になりました。ながら運転を体験した生徒は。
(体験した生徒)「スマホを見ながら運転してしまうと 注意がスマホに移ってしまうので 歩行者への注意がおろそかになって、ちょっと不安な気持ちで運転した」
愛知県警によりますと、去年までの5年間で愛知県内で自転車事故で死傷した10代の若者の数は9300人にのぼるということです。
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そして、11月1日施行の改正道路交通法でもうひとつ厳罰化されたのが、自転車の「酒気帯び運転」についてです。違反すると3年以下の懲役、または50万円以下の罰金となりました。
また「酒気帯び運転」になると知りながら酒類を提供したり、自転車を貸した人も罰則の対象です。酒類の提供者については、2年以下の懲役または30万円以下の罰金。自転車の提供者は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
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例年12月は交通死亡事故が多発する傾向にあります。12月8日時点で今年の愛知県の交通事故死者数は130人で、東京についでワースト2位です。このあと年末年始にかけても、安全運転を十分心がけてください。
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