「いつになったら元通りになるのか」 畳16枚を処分・トイレから汚水が逆流 床上浸水の住民、沖縄市に改善求める

【中部】大雨から一夜明けた25日、沖縄市では浸水被害を受けた住民が後片付けや復旧作業に追われた。「いつになったら元通りになるのか」。終わらない作業にため息が漏れた。市消防本部によると、同日午後7時現在、床上浸水13件、床下1件、約31台の車両水没などの被害が確認されている。けが人はいない。同日、玉城デニー知事が被害現場を視察した。(社会部・垣花きらら)
同市松本に住む金城清子さん(75)の自宅は1階のほとんどが浸水。孫の忠尚さんら親戚5人で水につかった畳や家具を運び出した。夫が使っている電動の介護ベッドが故障し、16枚あった畳も全て処分を余儀なくされた。「沖縄市には大雨時の氾濫対策を何度か要請しているが、いまだ改善されていない」と疲れ切った様子で話した。
同じ集落に住む米原真里さん(43)宅では、トイレや風呂から汚水が逆流する被害が発生。数カ月前に市が汚水の配管に逆流防止弁を設置する工事を行ったが、今回も被害は防げなかった。「下水をどうにかしてもらわないと生活できない。臭いや虫が発生して本当につらい。早急な改善をお願いしたい」と訴えた。
松本郵便局ではATM1台が故障した。機器の配線が張り巡らされている床下の水を取り除き、乾燥させるなどの作業に追われた。古堅康治局長は「まさかこんな事態になるとは。お客さんには迷惑をかけないよう、早く復旧させたい」と話した。
松本などを訪れた玉城知事は「沖縄市環境課と県防災危機管理課をつなぎ、どのような対策、支援ができるか情報収集している」と述べた。
うるま市消防本部によると、同市でも床上浸水3件、床下5件の被害が確認された。「いつになったら元通りになるのか」 畳16枚を処分・トイレか…の画像はこちら >>

大雨で濡れて使えなくなり処分したドアやソファ、いすなど