厳しい寒さが続き暖房機器が手放せない毎日ですが、そこで気になってしまうのが電気代。今冬は光熱費の値上げが相次ぎ、ここ最近の電気代の請求額に目を剥いたという方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ節電しようと思っても何から手をつけるべきか悩むところ。パッと思いつくのは、こまめに電気を消すことや部屋でも厚着を心がけること…とはいえ、寒い冬を乗り越えるためには暖房機器の力を借りるほかありませんよね。家にある家電のなかでも消費電力を占める割合が大きなエアコンですが、無駄な電力消費を抑えつつ上手に使用するコツはあるのでしょうか。
もはや常識と言っていいほど浸透している「エアコンはつけっぱなしのほうがおトク」という説。
実際に、外出時間が30分の場合はエアコンを切って出かけるよりも、つけっぱなしのほうが消費電力が低いという調査結果が出ています。ただし2時間以上の外出となる場合は、エアコンを切ったほうが節電になるのだそう。
就寝時もエアコンをオフにしたほうがもちろん節電になりますが、寝ている間に部屋が冷え切ってしまう分、翌朝の起床時にエアコンを点けた際は消費電力が大きくなります。
空調機メーカーのダイキン工業(以下、ダイキン)が行った実験では、外出時や就寝時などにこまめにエアコンの電源を切り、1日のエアコン稼働時間が11時間だった場合の消費電力が11.6kWh、対してエアコンの電源を24時間入れたままだった場合の消費電力は12.7kWh(*1)でした。1.1kWhの差を大きいと見るか小さいと見るかは人それぞれですが、電気料金に換算すると31円(*2)ほどだそう。約30円の差で一日中暖かく過ごしやすい部屋が手に入るなら、それはそれでおトクな気もしてきますよね。
手が届きにくい場所にあるせいか、つい後回しにしてしまうエアコンのフィルター掃除。しかし、このフィルターの汚れが節電の大敵となるようなんです。
同じくダイキンが行った実験では、エアコンのフィルターが綺麗な場合の消費電力1.76kWh(*3)に比べ、3年間掃除をしていないフィルターでエアコンを稼働させた時の消費電力は2.62kWhと、およそ1.5倍になっていたそう。
またフィルター掃除を怠り、さらに室外機の周辺の障害物がある状態での消費電力は、3.61kWhにまで膨らんでしまうという結果も出ています。
「掃除」と聞くと腰が重いという方も多いと思いますが、綺麗にすることが節電に繋がるのなら一石二鳥ではないでしょうか。フィルターの掃除は、ホコリを掃除機で取り除くだけでも効果があるとのこと。今日、早速チャレンジしてみたいですね。
*1: mission5-2 冬のエアコンつけっぱなし検証 | 空気のお悩み調査隊がゆく | ダイキン工業*2: よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会*3: mission7 エアコンと節電・カーボンニュートラル「猛暑の夏、手軽にできるエアコンの節電効果を検証せよ!上手な使い方がカーボンニュートラルにも貢献! | 空気のお悩み調査隊がゆく | ダイキン工業
[文・構成/grape編集部]