ズルい言い換え事典 第6回 嫌な人にならないために! 上から目線の印象を与えたない伝え方

「お世辞感を出さずにうまくほめて相手の懐にはいりたいとき」
「自分の立ち位置を守るべく、肯定も否定もせずにその場をのりきりたいとき」

職場や家族、恋人、友人などの人間関係をなるべくストレスなく過ごすために、自分の求めている返答や行動を相手から引き出したい瞬間は多くあります。そのときにひとこと言い換えるだけで、相手を自在にあやつる言葉の言い回しのコツを紹介します。

実際に心理学者たちがおこなった心理学実験や、深層心理をもとに、その言い換えをすることでもたらす心理効果を解説。人間の思考のメカニズムも学ぶことができます。

思い通りに人を動かしたい人だけでなく、人にマイナスイメージをもたれたり、自分のもつキャラクターを傷つけたりすることを恐れる繊細な人が対人回避術として使用することもできる一冊『ズルい言い換え事典』から一部抜粋してご紹介します!
嫌な人にならないための謙虚な習慣を
部下との関係性を良好にしようというとき、つい上から目線で「飲みに連れていってあげるよ」と、当たり前のように上司風を吹かせるのはNGだ。

常に上下関係を意識させられ、どこに行っても従わなければいけないことほどキツイものはない。また、上から目線が習慣になると、他人の意見を素直に受け入れられない悪習がつきやすくなる。

食事に誘うときは、謙虚を装うのが吉。「新しい店見つけたんだけど、よかったらどうかな? 1人じゃ心細いんだよね」とフラットな関係性を前面に出すとよい。オンもオフも「俺についてこい! 」では、もはや誰もついてこない。ご機嫌を取る必要はないが、部下の人格を尊重する配慮は必要だろう。

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○『ズルい言い換え事典』(齊藤 勇監修/日本文芸社)
職場や家族、恋人、友人などの人間関係をなるべくストレスなく過ごすために、自分の求めている返答や行動を相手から引き出したい瞬間は多くありますが、そのときにひとこと言い換えるだけで、相手を自在にあやつる言葉の言い回しのコツを紹介。思い通りに人を動かしたい人だけでなく、人にマイナスイメージをもたれたり、自分のもつキャラクターを傷つけたりすることを恐れる繊細な人が対人回避術として使用することもできる一冊です。

齊藤 勇 さいとういさむ 立正大学名誉教授。日本ビジネス心理学会会長。主な著書・監修書に『思い込みで誤った情報を選択しないための必須教養 認知バイアス見るだけノート』、『思わずためしてみたくなる マンガ 心理学1年生』(ともに宝島社刊)、『イラスト& 図解 知識ゼロでも楽しく読める! 心理学』(西東社)、『イラストレート心理学入門』(誠信書房)、『誰とでも会話が続く「相づち」のコツ』(文響社)などがある。 この監修者の記事一覧はこちら