6月2日の愛知県岡崎市で、水に浸かった道路を進む赤い車両。その名も「レッドサラマンダー」、岡崎市消防本部の特殊車両です。
水深1.2メートルでも進む水陸両用車「レッドサラマンダー」線…の画像はこちら >>
市内を流れる乙川沿いの道路で、命の危険が迫るドライバーの男性を救出するために出動しました。川のようになってしまった道路で立往生していたのは軽トラック。69歳の男性が救出を待っていた荷台に横付けする「レッドサラマンダー」、全国に2台しかないという特殊車両です。
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「サラマンダー」とは両生類の「サンショウウオ」を意味する水陸両用車ならではのネーミング。男性は消防隊員によって誘導され、横付けから約1分後に救助され、けがもなく無事でした。
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私たちは今回活躍した「レッドサラマンダー」を改めて取材しました。2つのキャビンが連なり全長は8.7メートル、重さは12トンを超え、最高速度は時速50キロ。
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今回、運転席に座り救助にあたった佐野雄一隊員は…。(岡崎市消防本部佐野雄一隊員)「水の中だと水深1.2メートルまで、瓦礫の上を乗り越えるなど、困難な道を進行することができる」
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「レッドサラマンダー」は10年前に配備され、これまでに2017年の九州北部豪雨や、2018年の西日本豪雨の際にも救助活動などにあたりました。しかし、地元の東海地方で救助活動にあたったのは今回が初めて。(岡崎市消防本部佐野雄一隊員)「ボートだと流れに流されてしまうので、この車両があって良かったです」2日の大雨では午後3時頃から深夜にかけ岡崎市内に7回出動。住宅の2階に取り残された人など、合わせて6人を救助しました。(岡崎市消防本部佐野雄一隊員)「流れに負けることなく、力強く自分の思った通りに動いてくれたので、かなり有効だと思った」消防の大型水陸両用車は国内では大阪市にも配備されていますが、もう1台がなぜ岡崎市なのでしょうか。(岡崎市消防本部佐野雄一隊員)「岡崎が日本の中心部にあることと交通アクセス。東名高速や新東名、国道1号などの主要道路が近くにあるので、岡崎市が選定されたと聞いている」活躍しないことが一番ですが、心強い存在であることが今回、再認識できました。(岡崎市消防本部佐野雄一隊員)「岡崎市のみならず、全国でも助けを待ってる人がいると思うので、そういった人にたどり着けるよう一生懸命訓練していきたい」