運送業界の「2024年問題」とは? – 認知度は8割

日本梱包運輸倉庫は6月6日、「日本の物流に関するアンケート」調査の結果を発表した。調査は4月19日~25日、アンケートサイト「くらするーむ」会員1,922名を対象にインターネットで行われた。

運送業界によるCO2排出量削減(地球温暖化の要因の一つである、二酸化炭素の排出量の削減)への取り組みの認知度を調べたところ、45.6%が「知っている」と回答。「聞いたことはあるがよくわからない」を含めると9割近くが認知していることが明らかに。

また、昨今報じられる機会が増えた運送業界の「2024年問題」(残業規制による、ドライバー不足の一層の深刻化)については、47.4%が「知っている」、32.2%が「聞いたことはあるがよくわからない」と回答し、認知度は約80%となった。

続いて、2024年問題について解説した上で、「くらしや仕事にどんな影響が考えられるでしょうか?」と尋ねたところ、「貨物運賃が高くなる」「輸送に時間がかかるようになる」「送料が無料だった通販で有料になる」「商品の納期が遅くなる」「集荷や配達の時間帯が限られるようになる」など、値上がりや輸送時間の増大などを心配する回答が上位に並んだ。

次に、「CO2排出量削減」および「2024年問題」の対策として、どんな取り組みが有効かを聞いたところ、「作業の機械化」(94.4%)、「無駄なく積める荷台」(93.5%)、「従業員が定着しやすい職場環境づくり」(93.5%)、「複数の企業による共同輸送」(93.1%)、「配送ルートの効率化」(92.7%)、「貨物列車や船舶の利用」(88.8%)が上位に。さらに、「車両の大型化」(74.8%)、「自動運転の導入」(69.4%)についても7割前後が“良い取り組み”であると考えていることがわかった。

最後に、「これからも持続的にサービス維持のために取り組んでいる物流企業についてどうお考えでしょうか?」と尋ねたところ、6割超が「積極的に利用したい」(36.2%)、「なるべく利用したい」(29.3%)と回答した。