危険な通学路をスマホで守る 小中学生がからむ2500件の交通事故データが一目でわかる アプリとデータマップを子どもの安全に活用する注目の取り組み

全ては子どもたちの命を守るため。交通事故に関するデータを活用して安全対策に取り組む自治体を取材しました。これは愛知県豊橋市内を走る車のドライブレコーダーの映像。急に現れた自転車!…ひやりとした瞬間です。
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2022年、豊橋市内での人身事故の発生件数は1224件。
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そこで豊橋技術科学大学と豊橋市は、市内での事故を減らすための「交通安全アプリ」をおよそ1年半かけて開発。2023年3月から運用をスタートしました。
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(豊橋技術科学大学 松尾幸二郎准教授)「子どもの通学中の危険な地点、通学中に事故がいっぱい起きた地点、そういう所も入れたりしている」
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鳴り響く警告音。横断歩道を渡る自転車とあわや接触!
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市の公用車などに取り付けた装置が記録したこうした危険情報などが、開発したアプリのベースになっています。
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さらに、交通事故現場を解析し危険な箇所を割り出しました。
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アプリの画面の赤色は、事故が起きやすい地点。青色が通学路の危険地点です。
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また、アプリの利用者が危険と感じた地点の情報を登録できる機能もあり、情報がアップデートされます。
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ここは信号のない丁字路。アプリで「危険な箇所」と表示されています。
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横断歩道があるにもかかわらずスピードを落とすことなく左折する車や、停止線の手前で止まらない車。事故が起きる可能性が高いのは、このような信号のない交差点や幅の狭い道です。
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(豊橋技術科学大学 松尾幸二郎准教授)「今までは車中心の道路作りや安全対策が多かったが、歩行者や自転車の方の立場になった意見を集めて、人のための道路作りの情報収集をして役立てていきたい」
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一方、2023年3月から子どもの交通安全対策に本腰を入れ始めたのが横浜市です。
(記者)「今回横浜市が新たに始めたのは、過去5年間に市内で発生した小中学生を巻き込んだ交通事故の情報を網羅したデータマップの活用です」その名も「こども・交通事故データマップ」。
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警察が管理する、市内の小中学生が関係したおよそ2500件分の交通事故の情報を、グーグルマップの「マイマップ機能」を使って事故の発生日時や当時の状況を確認できます。
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かつて事故があった場所を記者が確認。
(記者)「おととしの1月、平日の朝の時間帯にこの辺りを歩いていた小学生が後ろから走行してきた車の事故に巻き込まれました」
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横浜市の担当者は、改めて自宅周辺をこのデータマップで確認し、事故防止に役立ててほしいと話します。
(横浜市 髙橋寛大 担当課長)「事故がどこで発生しているのかをお子さんも学んでいただいて、親御さんにも学んでいただく。そういった機会をつくっていただければ」
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担当者は子どものころから危険察知の感度をあげていくことも大事だと話します。
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2023年5月11日放送 CBCテレビ「チャント!」より