片手に障害がある男子のためロボット義手を制作 教師と生徒が力を合わせて

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障害のせいでうまく動かせない手が嫌で、人に見られないよう隠してきた男子生徒。その様子を見た熱血先生が生徒たちと力を合わせて義手を制作したことを、『CBS News』などアメリカのメディアが伝えた。
アメリカ・テネシー州の学校に通うセルジオ・ペラルタくん(15)には、大きなコンプレックスがあった。右手の形成が不全の状態で生まれたため、自由に動かすことができないのだ。
「障害のある手を隠したい」「誰にも見られたくない」。そんな暗い気持ちを抱えたまま、セルジオくんは新学期を迎えた。
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工学プログラムを教えるジェフ・ウィルキンス先生は、セルジオくんの手について知り「何かできることはないか」と考えるように。そこであるアイデアを思いつき、セルジオくんに「ここの生徒たちなら、君にぴったりの義手を作ることができると思うよ」と声をかけた。
思いもよらない提案に驚いたものの、セルジオくんは思い切って任せてみることにした。そしてジェフ先生と学校の仲間たちは、立派なロボット義手を作るために動き始めた。
制作チームはオンラインで入手した型や3Dプリンターを使えるよう準備を整え、義手の制作をスタート。うまくいくかどうかも分からないなか手探りで始めたが、作業は順調に進み、セルジオくんにぴったりのロボット義手を完成させた。

この義手をつけたセルジオくんは、生まれて初めて右手で野球ボールをキャッチすることに成功。「うまくいったときは、みんな大興奮でした」「生まれてから15年…。ボールを初めて受け取ることができたのです」と嬉しそうに語った。
校長先生も海外メディアの取材に応じ、義手の制作成功について「本校の生徒たちが互いを思いやっている証拠です」と述べ、チームを率いたジェフ先生と作業にあたった生徒たちを褒め称えた。
義手制作チームのメンバーとして頑張ったある生徒は、「工学の授業で学ぶ精神を(義手制作によって)具現化できました」とコメント。努力が実を結んだことを喜んだ。
(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)