9歳弟を刺殺した12歳姉を母親が「薬のせい」と擁護 心神耗弱を疑わせる振る舞いも

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アメリカ・オクラホマ州で今年1月、12歳の少女が自宅で9歳の弟を刺殺するという事件が起きた。アメリカでは州によって刑法や対象とする年齢が異なるが、そこに親による意外な主張も加わり、法曹界が事件の扱いに苦慮していることがわかった。
『Law and Crime』『NEW YORK POST』などが報じ、世間に波紋を広げている。
1月5日、オクラホマ州タルサ市の民家で、9歳のザンダー・リダくんが胸を3か所刺されて死亡し、12歳の姉が身柄を拘束された。
母親のエイプリル・リダさんはひどく打ちひしがれており、「子供たちはとてもかわいがられて育ち、娘はとてもいい子で弟とは仲もよく、問題行動などは一切ありませんでした」と話している。
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母親は当時の状況について「いきなり悪魔のように変貌して事件を起こした後、我に返った娘は泣きながら必死に謝っていました」「これはきっと、最近また処方されるようになった薬の影響です」と、娘を擁護している。
また「自傷癖が見られた頃にある薬を飲み、1年ほど休薬していたのですが、医師からまた服用するよう勧められました。それを飲み始めたら事件が起きたんです」と説明。薬の種類については明らかにされていない。
一方で、この事件の扱いにはタルサ市地方検事局も苦慮していた。オクラホマ州は独自に「13歳以上には成人を対象とした刑法を適用させる」と定めている代わりに、12歳以下が重罪を犯しても裁くことができないという。
同検事局はメディアの取材に、「少女は成人でいうところの起訴や懲役は免れるでしょう。この州には、12歳以下の子供が重罪を犯すという概念がないのです」と説明している。
少女は連行されるパトカーのなかで「ごめんなさい。でも自分のしたことが理解できない。悪魔が私に迫ってくる」などと話したが、凶器のナイフは犯行現場の寝室から窓の外に投げ捨てられていた。
同検事局は「証拠隠滅が疑われるため、少女が心神耗弱を主張しても認めることは難しく、少年矯正施設で数年間過ごすことになるでしょう」と述べている。そこは18歳の誕生日までで、少女の場合はさらに早く出所できるだろうという。