止まらない一帯一路を進める中国へのテロ 今後さらに激化する恐れ

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元々パキスタンの治安は決して良くない。パキスタン政府は公式には犯罪統計を公表していないが、置き引きやスリなどの軽犯罪から殺人や強盗、性犯罪などの凶悪犯罪は日本より多く発生している。
強盗は停車中の車を狙って運転手や乗客に銃を突き付けて金品を強奪し、銀行で現金を下ろした人を後ろから尾行した後に現金を奪うといった手口が目立ち、性犯罪は女性に限らず少年も被害に遭い、夜間を中心に強制わいせつや強姦等が頻繁に発生している。
また、抗議デモも頻繁に発生し、最近では5月に元首相のイムラン・カーン氏が逮捕されたことを受け、パキスタン各地がカーン支持者らによる抗議デモが勃発し、治安当局と衝突するなどして多数が死傷するなどしたが、パキスタンでは政治絡みの暴動やデモは頻繁に発生している。
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そして、もともと治安が良くはないパキスタンでは近年、同国を多額の資金で支援し、道路や高速鉄道の建設などインフラ開発を進める中国への不満がテロという形で表面化している。
パキスタンでは政府と対立する地元のイスラム過激派に加え、隣国アフガニスタンの武装勢力と繋がりがあるイスラム過激派、アルカイダやイスラム国といったグローバルなテロ集団と関わりがあるイスラム過激派などあらゆる脅威が存在する。
パキスタン南西部バルチスタン州を拠点とする地元の武装勢力「バルチスタン解放軍」というグループが、「中国が地元の重要な天然資源、エネルギー資源などを搾取している」と強い不満を抱き、現地で仕事に従事する中国人や中国人が多く宿泊するホテル、中国領事館などを狙った攻撃を繰り返している。
それがもともと良くないパキスタンの治安情勢に影響を与えるわけだが、今日でも中国はパキスタンでの経済開発をストップさせる仕草は見せない。今後さらに中国権益へのテロが増えることだろう。