クセになる素朴なタッチ “画伯”と呼ばれるおまわりさん 事故防止のポスターが「素朴で温かい」と評判 YouTubeみて腕を磨く

痴漢の被害防止を呼びかけるポスター。描いたのは愛知県警の警察官の男性です。普段、犯人の似顔絵などを仕事として描いているわけではなく、独学で上達したんだそうです。ついには「画伯」とまで呼ばれるようになった“街のおまわりさん”を取材しました。
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(愛知県警常滑警察署地域課渡邊淳巡査部長・42歳)「カメラを向けられて(今までで)一番緊張しています。初めての体験なので、きょうが一番難しいです」
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真剣な表情で絵を描く男性。そこに添えるメッセージは「横断歩道は手を上げて渡ろうね」。保育園に贈る交通安全のポスターです。
描いているのは、愛知県警・常滑警察署の小鈴谷(こすがや)駐在所に勤務する渡邊淳巡査部長42歳。警察官歴およそ20年の“ベテランおまわりさん”です。
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完成したポスターは温かみのあるタッチでプロ顔負けの仕上がりです。でも渡邊さん、実は、本格的に絵の勉強をしたことは、ありません。(常滑警察署地域課渡邊淳巡査部長)「色の色彩表とか、勉強している人はその知識を使って絵を描くが、僕は全く知識がないので“感覚”でしかない」
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小さいころから、よくマンガをノートに書き写すほど絵が好きだったという渡邊さん。警察官になってから、YouTubeなどを見て絵を描く技術を学び、独学でここまでうまくなりました。
普段は“駐在所のおまわりさん”として、「不審な人物はいないか」「困っている人はいないか」と、地域を丹念に回っています。
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(常滑警察署地域課渡邊淳巡査部長)「学生の時にも『絵うまいね』と言われたことはあるが、仕事にできるほど上手いと思ったことはない」
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犯人の似顔絵を描くなど、警察官として「絵」を仕事にするつもりは特にはなかったという渡邊さんですが、たびたび上司や同僚の似顔絵を描いてはその上手さが評判になり、今では本来の“おまわりさん”としての業務の傍ら、犯罪や事故の防止を呼びかけるポスターなどを描いています。
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(常滑警察署地域課渡邊淳巡査部長)「こちらへどうぞ。これ全部、僕が作った作品です」警察署の中にずらりと並んだ、のぼり旗やポスター。痴漢の被害防止を呼びかけるものや警察官の採用募集に使うためのもの…、これまでにおよそ100点もの作品を描いてきました。上司も渡邉さんの絵の能力を高く評価し、今では“画伯”と呼んでいるそうです。
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(常滑警察署 吉玉康弘副署長)「(描く絵は)素朴で温かいというのが第一印象で、防犯や交通安全の広報に非常に役立っている」
渡邊さんの作品はこれまで、主に警察署の中で掲示されてきましたが、常滑警察署では今後、市内の公民館や駅、金融機関など様々な場所に掲示して、防犯に役立てていく考えです。
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(常滑警察署地域課渡邊淳巡査部長)「地域密着の誰からも親しまれるそんな“駐在さん”というのを目指して頑張りたいです。特技は生かして、どんどん親しみのある絵を描いていきたい」