どっちがどっち?「所沢街道」「新所沢街道」 細い旧道と”機能不全”なバイパス 埼玉へつながるのはいつ?

都心方面から所沢へ直結する道路のうち「所沢街道」「新所沢街道」という似た名前の2本があります。それぞれどの道路を指すのでしょうか。
東京北西部・埼玉南西部の郊外ベッドタウンは多数の人口を抱えていますが、東京都心方面からまっすぐつなぐ幹線道路は多くありません。
その中のひとつに「所沢街道」があり、さらに「新所沢街道」なる未完の道路もあります。それぞれ、どこからどこまでを走っているのでしょうか。
どっちがどっち?「所沢街道」「新所沢街道」 細い旧道と”機能…の画像はこちら >>一部完成済みの入間所沢バイパス。新所沢街道が最終的につながる(画像:Google Earth)。
●所沢街道 所沢街道は西東京市(旧田無市)を起点としています。4車線道路の大動脈・青梅街道が荻窪方面から西武新宿線を越えてすぐ、田無町一丁目交差点で西に反れて細道となる一方、直進方向はそのまま所沢街道に。しかし、そこからすぐの新青梅街道と交わる北原交差点からは所沢街道も細道になり、北西へ延びてきます。
その先の五差路「六角地蔵尊」でまっすぐ行かず、ゆるい左折で北西へ折れるのが所沢街道。そのまま道なりにへ北西へ進み、やがて所沢駅の東側へ到達します。
沿線には東久留米・東村山の広大な住宅地を抱えますが、とにかく昔ながらのクネクネで狭い道路いうえ、バスが頻繁に行き来します。大動脈にはほど遠い、生活道路の趣きです。
●新所沢街道 所沢街道が狭いため、南隣に並行する形で改めて整備されている道路が、新所沢街道です。2023年6月時点で、東久留米市内は全域で開通済み。その前後はまだ完成していません。
最終計画ですが、都心側は450m伸びて六角地蔵尊交差点につながり、そこから東京大学の敷地を横断する700mほどが開通済みで、将来さらに東へ伸びて、調布保谷線(伏見通り)までつなげる計画となっています。
逆に埼玉方面は、まっすぐ北西へ伸び、埼玉県内の「所沢入間バイパス」へつながる計画です。多摩北部医療センターで突き当たりになってから長期間が経ちますが、まだ工事のめどは立っていません。一部は事業化すらまだで、中間部は用地取得率5割弱、北側は6割弱という状況です。
いっぽう、所沢入間バイパスの延伸部も少しずつ進展し、北西から東京側の新所沢街道をめざしています。国道463号から1.8kmが完成し、次の工区は2022年時点で、用地取得92%、工事進捗も8割近く。現地では、道路の完成形があちこちで”モザイク状”に生まれています。
ただ、そこから先は、東京都東村山市。都県をまたぐ都市計画事業になり、緊密な連携が難しいことから「東京都・埼玉県道路橋梁調整会議」を設置し、事業化に向けて調整を続けているとのことです。