防犯カメラが捉えた罰当たりな犯行 愛知の寺で相次ぐ「さい銭泥棒」 被害防止にAIとLINEを駆使した新技術も

愛知県の知多半島で罰当たりな「さい銭泥棒」が相次いでいます。寺の防犯カメラが複数の犯行を捉えていました。
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これは5月30日、南知多町の寺に設置された防犯カメラの映像です。位牌を納めるお堂にいる1人の男。位牌が置いてある場所に手を伸ばし、次々と何かをポケットに入れていきます。
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(住職)「やられたな…と」男は供えられていた現金を盗んでいたのです。
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この寺では、ことしのゴールデンウイーク以降、2度、こうしたさい銭泥棒の被害に遭っていました。警戒を強めていた住職。6月5日に、防犯カメラに映る男に似た人物が来ているのを見つけました。
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(住職)「映像に映っていた犯人らしき人が来たので呼び止めて、話している時に妻に駐在を呼んできてもらって、犯人確保に至った」
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駆け付けた私服警察官に連行されたのは、住居不定・無職の鈴木隠容疑者(58)。ことし4月に南知多町の別の寺で、さい銭箱から現金2万円あまりを盗んだ疑いが浮上し、逮捕されました。警察の調べに対して「金額が少し違います」と話す一方、容疑をおおむね認めているという鈴木容疑者。「他でも、さい銭を盗んだ」と話しているということです。
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2022年ごろから半田市や南知多町などで、さい銭泥棒が相次いでいます。CBCテレビが確認しただけでも、半田署管内では未遂を含めて13か所で20件の被害が起きています。
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これは2022年6月、半田市の寺の防犯カメラの映像。お堂に入ってきた不審な人物がさい銭箱の横に座り込み、引き出しを開けました。中にあったお札のようなものを取り出すと、辺りを警戒しながら、その後も物色を続け、最後はさい銭箱をまたいで外に出ていきました。
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こうした被害を防ぐための新たな技術も…、AI付きの防犯カメラです。これはセキュリティ会社が行った実験映像。AIが住宅に入ろうとする人の動きを感知しています。この技術を使ってさい銭箱の横や後ろに回りこんだり、覆いかぶさったりする人の動きをAIが感知すると…。
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(報告:荒川栞記者)「防犯カメラが、さい銭箱付近で不審な動きをしている人を検知すると、関係者にLINEが届くシステムになっています」怪しい動きをした人の写真が届くので、それを確認し、すぐに警察に通報できるというものです。警察は6月29日に美浜町の寺と協力して、さい銭泥棒に対する訓練を行うなどして被害を減らしていく考えです。