6月22日開かれた原子力規制委員会の臨時会議に東京電力の小早川智明社長が出席。継続が決まった追加検査に対応するため、改善の仕組みを7月中にも整備する方針を示しました。その一方で、原子力規制委員会は不祥事の相次ぐ東京電力の適格性を再評価する考えを明らかにしています。
【東京電力 小早川智明 社長】
「どのように、自律的かつ持続的に改善していこうとしているかについて説明する」
22日、原子力規制委員会の臨時会議に出席したのは、東京電力の小早川社長です。
テロ対策の不備が相次いだ柏崎刈羽原発をめぐっては、原子力規制委員会が追加検査を行ってきましたが5月17日、「まだ課題が残る」として、追加検査の継続を決定。
事実上の運転禁止命令も解除されていません。
そしてこの日、小早川社長が原子力規制委員会の求める自律的な改善に向けた今後の対応について説明。
【東京電力 小早川智明 社長】
「現場からの報告を待つのではなく、私自身が現場と直接対話して、現場に触れることで目線を合わせていく大切さを学んだ」
課題が残るとされたテロ対策に対する社員の意識などを改善するためには、小早川社長自身が現場目線に立つことが重要と強調。
その上で、7月中には改善の仕組みを整備し、訓練も実施する方針を明らかにしました。
【東京電力 小早川智明 社長】
「モニタリング組織=私、私=モニタリング組織と申しましたが、私の能力が万全ではないので、私がしっかりとリーダシップを発揮できるように、しっかりと正確なモニタリングをしていくことが重要だと思う」
一方でテロ対策の不備以外にも不祥事の相次ぐ東京電力。
【原子力規制委員会 山中伸介 委員長】
「東電の適格性に関する判断について議論を行う必要があるのではないかと考えている」
原子力規制委員会は改めて東京電力に原発を運転する資格適格性があるのかを議論する方針です。
【東京電力 小早川智明 社長】
「セーフティーもセキュリティーも同じように気付きをしっかりと挙げてもらって、それを直していくところについては、トップである私と現場は同じような目線で見ていくことが重要だと感じている」