高速道路で何が起きている? 工事中の車線規制に伴う事故が3年で2倍に 案内板を跳ね飛ばす…作業車に激突する… 技術の進歩でむしろ事故が増加?

多くの車が利用する高速道路。その大規模リニューアル工事が公開されました。一方、こうした工事に伴って起きる事故が増えているというんです。
23日、報道陣に公開されたのは、リニューアル工事中の、岐阜県の中央道・多治見ICと土岐JCTの間にある深沢橋です。
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全長は143メートルで開通は1973年。ことしで50年を迎え、老朽化した「床版(しょうばん)」と呼ばれる、橋のアスファルトの下にあるコンクリート製の分厚い基礎=床板を、新しいものに取り替える工事を5月8日から行っています。
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(記者)「ひび割れができています」カットした、長さ5.5メートル・重さ7トンもの劣化した古い「床版」を、専用のクレーンで吊り上げてトラックで運び出します。
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その後、新しい「床版」を設置していきます。交換するのは1日3枚で、今年の12月16日までに、橋全体で254枚を取り替えます。(中日本高速道路多治見保全・サービスセンター 香川直輝 副所長)「今回新しい床版に替えることで、今後50年、100年と非常に丈夫な橋に変わることができた」
今回工事現場が公開された中央道をはじめ、多くの高速道路は、高度経済成長期の1970年代に完成したもので、経年劣化が進んでいます。
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そのためここ数年、大規模リニューアル工事が至る所で行われているのです。しかし、その工事現場に潜む危険が…
高速道路上に並べられた矢印板を、跳ね飛ばしながら走行する白い乗用車。無理に車線変更したため、左前を走るトラックに追突しかけました。
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一方、こちらは夜間の高速道路。トラックが減速もハンドルを切る様子もないまま作業車に激突しました。
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提供:NEXCO中日本
これらの映像は、NEXCO中日本が高速道路の工事規制エリアでの事故が多発していることに警鐘を鳴らすため、公開しているものです。2020年度から2022年度の3年間、NEXCO中日本管内での工事中の車線規制による事故は増え続けています。昨年度は789件の事故が起きました。
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特に目立つのは、矢印板や作業車の存在に気づくのが遅れて、接触や衝突するケースです。
NEXCO中日本は意外な見方もしています。ツイッターで「運転支援機能を過信したと思われる事故が多発している」と指摘しているのです。(中日本高速道路多治見保全・サービスセンター 香川直輝 副所長)「最近は自動運転技術も進んでいるが、車線規制などに対応できていない状況もあるようなので、利用するお客さまが過信せずに、自分でしっかり前を見て安全に走行していただければ」
運転支援機能は、前の車の動きに反応して自動で減速や加速をするなどして運転をサポートするものです。しかし、その機能は工事現場の矢印板などには反応しないため、正しく運転操作を行わないとそのまま衝突してしまいます。便利な支援機能は増えつつありますが、頼り切るのは禁物です。
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