6月、岐阜で自衛官候補生による自動小銃の発砲事件が発生する中、新潟県上越市の高田駐屯地では24日、自衛官候補生の修了式が行われました。その式の終了後、連隊長からは事件の再発防止への決意が語られました。
上越市の陸上自衛隊高田駐屯地で24日に行われたのは、約3カ月間の戦闘訓練などに励んだ自衛官候補生20人の修了式。
この若者の門出を祝う式展が終わると…
【陸上自衛隊 高田駐屯地第2普通科連隊 小段雄三 連隊長】
「本当に申し訳ありません」
この謝罪は岐阜県で14日、自衛官候補生が自動小銃を発砲し、3人が死傷する事件が発生したことを受けたものです。
【陸上自衛隊 高田駐屯地第2普通科連隊 小段雄三 連隊長】
「陸上自衛隊につきましても、この事案を反省し、今後、安全管理に十分注意して実施していきますので、今後ともご協力・ご支援よろしくお願いします」
すでに厳しい状況にある自衛隊の採用活動にも影響を与えかねない事態ですが、その自衛官募集に関して26日、野党系の県議などが上越市に要請書を提出しました。
これまで、住民台帳の閲覧申請に応じることで自衛隊に募集対象の情報を提供してきた上越市。
今年度から政府の方針に従い、対象者の住所と名前を印刷した宛名シールを提供する方式に変更したところ、県議などがこれをやめるよう求めたのです。
【馬場秀幸 県議】
「積極的に個人情報を提供したことが、プライバシーにかかわる権利の侵害ではないかと考えている」
上越市は今後、情報提供の除外を申請できることを周知していくとしています。
防衛費の増額を目指す政府。しかし、それ以前に自衛官の確保という難題が横たわっています。