葛飾北斎ミュージアム『すみだ北斎美術館』総入館者数100万人突破!国内外の“北斎ブーム”でスピード到達!

100万人目は千葉・松戸市から初めて来館の8歳男の子「北斎の波の絵が好き」
世界的有名な浮世絵師・葛飾北斎の専門ミュージアム『すみだ北斎美術館』の総入館者数が25日で100万人に到達し、東京・墨田区にある同館で記念セレモニーが行われた。北斎生誕の地に2016年11月に開館してから約6年半。昨今の北斎ブームに加え、外国人訪日客の増加で予想より早く、半年前倒しでの達成となった。
100万人目は千葉・松戸市から訪れた八木ケ谷柚希君(8)で、100万1人目となった父親の繁さん(46)とともにこの日が初めての来館。戸惑いながらテープカットなどの記念式典に招かれた2人には、年間パスポートや企画展の図録、同館のミュージアムグッズが贈呈された。「こういうイベントがあるって全然意識していなくて…。子供が最近、北斎に興味を持ちだしまして、それで連れてきてあげました」と話す繁さんの後ろに隠れながら、柚希君は「北斎の波の絵が好き」と、北斎代表作の名所浮世絵揃物『富嶽三十六景』全46図中の1つ「神奈川沖浪裏」を“推し絵”に挙げた。
記念式典には墨田区の山本亨区長も出席。「北斎は1760年にこの(墨田区亀沢)界隈で生れて、89歳でお亡くなりになるまで離れず、途中(長野県の)小布施に行ったりしていますが、そういう北斎の素晴らしい作品を多くの方に見ていただきたくてオープンしました」と美術館開館のいきさつを説明した上で、入館者100万人の到達スピードの速さに言及。「今日もたくさんいらっしゃいますが、インバウンド、外国のお客様にたくさん見に来ていただき本当にありがたいこと」と話した。
また、澁谷哲一館長(東京東信用金庫会長)も挨拶。「今までご来館いたた100万人のすべての皆さんに感謝と御礼を申し上げます。北斎は長寿のシンボルで、100年以上前で89歳まで生きた。今で言うと150歳ぐらいの年齢。これからこの北斎美術館も100年、200年、300年と続いてまいりますので、これからも足を運んで頂き、愛される北斎美術館でありたい」と抱負を語った。
『すみだ北斎美術館』では現在、北斎が描いてきた様々な山の作品を展示する企画展「北斎 大いなる山岳」を開催中(~8月27日まで)。日本一の富士山を始め、江戸時代にできた人工の低山・天保山に至るまで、北斎の多彩な山の表現とその魅力を紹介している。