有力情報提供者に報奨金 未解決15年、新たな似顔絵 市原男性殺害

2008年に市原市で不動産業、永野武さん=当時(78)=が刺殺され未解決となっている殺人事件で、警察庁は5日、解決に結びつく有力情報の提供者に「捜査特別報奨金」を支払うと発表した。受付期間は同日から1年間。報奨金は上限300万円で、事件の解決に貢献した度合いに応じて支払われる。
事件は、2008年1月17日午後4~6時ごろに発生。同市姉崎の自宅に隣接する不動産会社の事務所内で、永野さんが頭や胸部を刃物で十数カ所刺された状態で見つかった。
千葉県警は市原署に捜査本部を設置し、殺人容疑で捜査。同年7月にも1年間、報奨金制度を適用し協力を求めたが、事件は解決に至っていない。事件発生から15年となった今年1月17日には、県警警察官や遺族らが現場近くのJR姉ケ崎駅前で情報提供を求めてチラシを配った。
県警は5日、新たに事件発生時間帯に同事務所敷地内に入ったとみられる不審者の似顔絵を公開。不審者は男性とみられ、目撃者の証言を基に作成した。全国にポスター約5千枚やチラシなどを配布して、広く情報提供を呼びかける。
県警刑事総務課の担当者は「事件を風化させず、遺族の無念を晴らすため、ささいなことで構わないので情報提供してほしい」と話した。
情報提供は同署捜査本部(電話)0436(41)0110。