知ってました? 春巻きの皮って、生でそのまま食べられることを。
スーパーで、餃子やシュウマイの皮と並んで売られている春巻きの皮。基本的に材料を混ぜて伸ばしただけのその他のものとちがい、原材料を練ったあと、鉄板で焼くという工程が挟まれているので、実は生でそのまま食べられるんです。
今回はその特性をいかし、春巻きの皮を使ったお手軽なトルティーヤ風のおつまみ、名づけて「春ティーヤ」を作っていきましょう。
※商品によっては「揚げ春巻き専用」と表記のあるものもあるので、心配な場合は「生食可」と書かれているものを選んでください。
○ただ、好きなものを巻くだけ|
ところで、コンビニやスーパーのお惣菜コーナーでもすっかりおなじみになりましたよね。「トルティーヤ」。肉やら野菜やらの具材が、なんだか薄いクレープみたいな生地でくるくると巻かれたあいつ。
ただし、実はトルティーヤとは、メキシコなどで主に親しまれる「薄焼きパン」のこと。つまり、料理名というよりは食材の名前なんですね。
伝統的な原材料は、すり潰したとうもろこし。現在は普及にともなって、小麦粉を使ったものも多く作られ、それぞれを「コーントルティーヤ」、
「フラワートルティーヤ」と呼んで区別されています。
さらに、コーントルティーヤに具材をのせてふたつ折りにしたものを「タコス」、フラワートルティーヤに具材をのせて巻いたもののことを「ブリトー」と呼ぶらしいですよ。
以上、ざっくりとしたトルティーヤ知識。
で、そんなトルティーヤ生地、大きめのスーパーや輸入食材店で手に入り、日持ちもして美味しいのでおすすめなんですが、人によってはそこまで親しみのある食材でもないですよね。そこで今回代用に使うのが、たいていはどこのスーパーにもある、春巻きの皮というわけ。
では作っていきましょう。といっても、具材や味つけは本当になんでもOK。今回はスーパーのお惣菜コーナーで、鶏の照り焼きとシンプルなサラダを買ってきました。
ここからはもう、早いっつーか、ただ巻くだけです。
ここでは、家にあったトマト&バジルのパスタソース、マヨネーズ、タバスコ、黒コショウなどをフィーリングでぶっかけてみました。なにを巻いたらいいのかわからないというかたはご参考まで。けど味つけは、ケチャップとかそういう、家にありがちなものでもぜんぜんいいですので。
で、あとはこのように、
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最後に上の角を折り曲げてたたみましょう。ただ、写真を見てもらってもわかるとおり、春巻きの皮って薄いので、現状、わりとひどい見た目になってますよね。だけど大丈夫!
ほらね? むしろ春巻きの皮、2枚巻くくらいが、食べごたえ的にもちょうどいいんですよ。
で、これにそのままかぶりつくも良し。見栄え的に、半分にカットするも良し。
本来、トルティーヤの生地ってわりと穀物感があるというか、硬めの食感だと思うんですが、この春ティーヤは、生地がもちもちとしてて、ちょっと新食感。なかなか、いや、だいぶ美味しいと思います!
○【材料】
・春巻きの皮:2枚
・好きな具材
・好きな調味料
○【作りかた】
お好みの具材と調味料を、春巻きの皮で巻く
ところで、ここからはおまけ。じゅうぶん簡単な春ティーヤなんですが、さらにお手軽に楽しむレシピもあるんです。それが、包みながら食べる「手巻き」スタイル。要するに、好きな具材をなんでも春巻きの皮に巻きながら、手巻き寿司のように、もしくは焼肉のサンチュのように食べるというスタイル。
たとえば今回買ってきた鶏の照り焼きならば、
さらに両サイドもパタパタとたためば
これがも~、お手軽で最高にいいつまみになるんですよ!
え? じゃあ最初っからそっちをレシピとして紹介しろって? いや、だってさ、思いついちゃったんですもん。春巻×トルティーヤで「春ティーヤ」ってネーミングを。どうしても言いたかったんですよ。ダジャレを!
パリッコ ぱりっこ 1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、他。酒好きが高じ、2000年代後半より酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。 この著者の記事一覧はこちら