鍾乳洞、芝桜、キャンプ…大自然を満喫できます!…中頓別町・あの街行く北海道

「中頓別鍾乳洞自然ふれあい公園」は一見の価値ありだ。道指定天然記念物の鍾乳洞は、およそ1000万年前、北の海に生息していた貝類の貝殻片などが堆積して石灰岩層を形成したもの。学術的にも貴重な日本最北のカルスト地形が見られる。探検気分で自然の神秘を体感してみよう。
園内には総距離1・5キロの遊歩道が整備されており、多種多様な自生植物、野生動物を観察しながら自然を満喫できる。5、6月には芝桜が咲き誇り、一面ピンク色に。時にはエゾサンショウウオ、エゾリスなど珍しい生き物と遭遇することもある。
中頓別は自然を生かしたアウトドア、アクティビティーも豊富。かつてゴールドラッシュに沸いたペーチャン川では砂金堀りが体験できる。ここはヤマベ、ニジマスなどの釣りポイントとしても有名だ。
また、6月に山開きを迎えた敏音知(ピンネシリ)岳は標高703メートルで登山道が整備されており、家族連れでも楽しめる。山頂からオホーツク海、サハリン、利尻富士、日本海を眺望。麓には道の駅、温泉、キャンプ場もある。中頓別町観光協会の指本貴哉さんは「冬はスキー場もあり、毎年1月には『北緯45度しばれまつり』も開催。どの季節にも魅力があります」と来町を呼びかけている。
〇…これからの季節は敏音知岳の麓にあるオートキャンプ場がオススメだ。テントキャンプを楽しめるフリーサイト、車を横付けできるカーサイト(電源、水道付きもあり)、家族でゆったりくつろげるコテージ、プライベート空間を満喫できるキャンピングボックス(トレーラーハウス型施設)とスタイルも様々。隣接する道の駅にはコインランドリーや自動販売機があり、お土産もそろっている。
◇中頓別町 1921年に頓別村(現・浜頓別町)から分立して中頓別村に。49年に町制施行、中頓別町となった。宗谷管内では唯一、海に面していない自治体で四方は山に囲まれている。面積の8割は山林。冬は特別豪雪地帯で、零下30度を下回ることもある。基幹産業は林業、酪農業。人口1553人(5月31日現在)。