息子の延命中断し臓器提供を決めた母に称賛の声 「我が子も人助けできる」

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事故に遭い病院に救急搬送された息子が、「助かる見込みがない」と悟った母親。延命を中断し、心臓の提供を決めるまでの経緯を、『Thaiger』などタイのメディアが伝えている。
少し前のこと、タイで暮らす女性が仕事を終えて帰宅。その直後に息子の友人から連絡があり、息子が事故に遭って病院に運ばれたと聞かされた。
驚いた女性はすぐに駆けつけたが、息子は横たわったままで微動だにしない。目立つ大きな傷はないものの機械につながれており、事故で相当なダメージを受けたことは明らかだった。
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生命維持装置によって生かされてはいるが、腫れ上がった体は硬くなる一方で、改善は望めそうにない。医師団からは「悪化しています」と聞かされ、臓器を重病患者に提供する可能性があることを示唆された。
だが機械のおかげとはいえ、息子はちゃんと息をしている。あきらめることができない女性は、「臓器提供はしません」と医師に告げた。
だがその直後、女性は少し前にたまたま見た心臓移植関連の動画をふと思い出し、運命を感じた。
「とても悲しいしつらいけれど、この子の臓器を提供すれば、困っている患者さんを笑顔にできるかもしれない」と考えた女性は、涙ながらに延命の中断を決めた。そして「息子の心臓を提供したい」と病院スタッフに告げたという。
女性は「こうして息をしているのに、なぜ大事な息子をあきらめるの」と聞かれたこともあったが、状態を十分に理解していたため気持ちは揺るがなかった。
「『困っている人のために、息子が良いことをするんだ』。そう考えたいと思っています」と述べ、息子の最期に寄り添った病院スタッフにも感謝している。
この経緯を知った人たちは、苦渋の決断を下した女性を絶賛。「勇気ある行為だと思う」「本当に素晴らしい」といったコメントがSNSに多数書き込まれている。