サーフ歴2年で仕事を辞めてカスタムバンで全国波乗りの旅へ! 理想の海を求めて日本をめぐるカップルYouTuberがバンライフで苦労したこととは? 気になる“夜の営み”は…?

カスタムの軽バンに乗り、日本一周サーフ旅をしているYouTuberの“はるこやねん”さんと、その彼氏でマネージャーでもあるカジさん。ふたりはこの1年半、日本全国をカスタムバンでめぐり、さまざまなスポットでサーフィンを楽しむ様子を投稿してきた。バンでの暮らしぶりや、カップルならではの気になる“あの事情”についても聞いてみた。
――サーフ旅を始める前は何をしていたのでしょうか?はるこやねん(以下、はるこ) 茨城のコーヒーショップで働いてて、その前はスポーツ量販店で働いてました。本格的にサーフィンを始めたのは今から2年前、24歳の時です。茨城の大洗に住んでいたので、家の目の前に海があったのが大きかったですね。――なぜサーフ旅をしようと思ったんですか?はるこ サーフィン系の動画はたくさんありますが、そのなかで旅をしてる人っていなかったんですよ。一方で、ちょうどコロナ禍でバンでの生活をYouTubeに投稿する人が増え出した時期だったんで、サーフィンとバンライフを組み合わせたら楽しそうだなって。
――よく思い切りましたね。はるこ 私は、家族も含めて反対されなかったんですが、(彼氏でマネージャーの)カジは親から『なんで仕事辞めてまでそんなことするんや』って言われて。かなりもめたそうです(笑)。――“自作カスタムバン”での旅を選んだのはなぜですか?はるこ 最大の理由は安いからです。ひたすら安いのを探しまわって26万円ぐらいで買ったんですよ。それに、自分好みの内装にしたかったんです。後部座席を取って、ベッドや棚を設置して、天井のライトを変えたり。電気を通わせるために発電機も付けました。発電機は船用の大きいものを積んでて、走行とソーラーで電気を貯められるようにしています。カスタム費用は約15万円で、製作期間は1ヶ月半くらいかかりましたね。大変でしたが、設備を充実させたからバンで自炊もできるし、冬のサーフィン用に温水シャワーも出るんですよ。
寝泊まりする自作カスタムバンの内部
――バンにはどんな荷物を積んでるんですか?はるこ 場所をとっているのはサーフィン道具。その他は、調理器具、衣服、バッテリー類ぐらいですね。カジ 旅を続けてると、感覚が研ぎ澄まされるので、いらないものがどんどん消えていくんですよ。まずキャンプ用品が消えて、服も2週間分あったのが5日分になって。冷蔵庫もクーラーボックスで充分だって気づきました。
――バンでの暮らしぶりはどうですか?はるこ ふたりともお風呂は毎日入りたいので、銭湯か、快活クラブ(複合型のネットカフェ)で30分210円のシャワーを使ってます。快活クラブは24時間やってるから、便利なんです。カジ でも、サーフィンするところはけっこうシャワーがあったりするんですよ。石鹸は使えないですが、そこでザーっとシャワーを浴びて1日くらいはごまかすことはありましたね。――洗濯やトイレはどうしているんですか?はるこ 5日間に1回、コインランドリーで洗濯してます。ラスト1着を着てる時に洗う感じですね。トイレに行けるときは限られてくるので、飲食店や買い物に行ったときに必ず立ち寄るようにしてます。寝るときに急に行きたくなることもあるので、基本的にトイレが近い場所を選ぶようにしているんですよ。カジ 朝イチでサーフィンできるように、サーフィンする場所の駐車場に停めることもありますが、海辺は津波が怖いというデメリットもあります。都会だと車を停められるところがなかったりするんで、しかたなくパーキングに入れるときもありますね。
車内では自炊も可能
――食事はどうしているんですか?はるこ 今は自炊と外食が半々くらいです。バンの中で料理ができるから。まあ、自炊って言ってもほぼ鍋ですけどね。――バン生活で苦労することは?はるこ トイレやお風呂、食事のたびに、毎回移動が必要なので、いろいろと時間がかかること。あとは暑さ、寒さ問題ですね。寝るときはエンジンを切るから、真夏、真冬は特にしんどいです。去年のお盆のころは高知県にいたんですが、もう暑くて暑くて……。窓を全部開けて扇風機も2台回して、互いの体が触れ合わないように寝たりしてたんですが、暑さのあまりイライラして、しょっちゅうケンカしちゃって(笑)。「もう無理だ!」ってなって、いったん旅を中止して実家に戻ったりもしましたね。
――やっぱりずっと一緒にいたらケンカもするんですね。はるこ 決定的なケンカはないんですけど、私がきっちりしていて、彼が大雑把だから、ささいなことで言い合いになります。たとえば、彼はすぐ車内を散らかすんですよ。ただでさえ狭いのに場所がなくなっちゃう。それで、私が毎回掃除して文句言う……という流れが多いですね。――とはいえケンカするほど仲がいい、とも言います。バン生活で、“夜の営み”はどうされてるんですか?はるこ それ、みんな気になるんですかね? 視聴者さんにもたまに聞かれるんですよ(笑)。カジ 僕たち付き合って6年半は経つので、さすがにそんなにお盛んではないです(笑)。
「狭すぎて車内ではできません(笑)」(カジ)
――19歳からの付き合いなんですね。なれそめは?はるこ もともと高校の同級生で卒業後に共通の友人を通して仲よくなって……という感じです。彼も私と同じサーフ歴なんですよ。――お互いサーフ歴2年で仕事を辞めて……というのはずいぶん思いきりましたね。いくら節約しているといっても旅にはお金が必要です。経済面はどうされてるんですか?カジ 旅を始めた当初は全然収入がなかったんですが、1ヶ月目で僕がウェブライターとしてお仕事を少しもらえるようになり、YouTubeも収益化できるようになってきました。最初の半年間はふたり合わせて月5~8万円くらいの生活でしたね。そのころは、風呂を2日に1回にしたり、自炊をがんばって、なんとか収入の範囲内で抑えてました。
――かなりキツキツの生活でしたね。カジ そうですね。でも、その後、僕が書いてるサーフィン系のアフィリエイトブログからも収益が出だして、ライターの仕事や広告の案件も増えて、去年の終わりごろには月に12万円くらい稼げるようになりました。ライターの仕事を増やせばもっと稼げたかもしれないですけど、YouTubeやブログに力を入れるって決めていたんです。目先のことを追うよりも、将来のために自分たちのコンテンツを育てたかったので。
はるこ 今、振り返ると最初はしんどかったですね。今年に入ってからは、ウェブデザインとかLP制作の仕事も始めたので、今はふたり合わせて月収25万円くらいです。たまにホームページ制作の仕事がくると月60万円くらいになります。YouTubeに関しては、正直なところ再生回数による収益はあてにしてなくて、自分のプロフィール感覚なんですよ。ただ、動画を見た企業さんからお仕事をいただくことは多いので、そういった意味では経済的な助けになっています。――まだ旅の真っ最中ですが、この旅の終わりについては考えているんですか?はるこ 少し考え始めてます。もともと、日本一周しながら各県のサーフポイントを回るのが旅の目的だったんですが、もうほとんどの県を回り終えてて。残りが北海道、秋田、新潟だけなんですよ。なので、この3県を回り終えたら、いったん旅は終える予定です。その後、撮影に行ったりすることはあるかもしれないけど、冬くらいまでにはバン生活は終えるかもしれないですね。
――旅を終えた後のプランは?はるこ 実は、この旅には『移住先を決める』という目的もあるんですよ。これまで回ったなかでは、宮崎や青森の海が気に入ったので、旅を終えたあとに住むことになるかもしれませんね。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班