直木賞に垣根涼介さんの「極楽征夷大将軍」と 永井紗耶子さんの「木挽町のあだ討ち」

第169回芥川賞・直木賞の選考会が19日、東京・築地「新喜楽」で行われ、直木賞は垣根涼介さん(57)の「極楽征夷大将軍」(文藝春秋)と永井紗耶子さん(46)の「木挽町のあだ討ち」(新潮社)に決まった。
垣根さんは3回目、永井さんは2回目のノミネートでの栄冠となった。
両賞は1935(昭和10)年に制定。芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られる。前者は主に無名・新進作家、後者は無名・新進・中堅作家が対象。
贈呈式は8月下旬に都内で行われ、受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が与えられる。
前期・第168回の直木賞は小川哲さんの「地図と拳」と千早茜さんの「しろがねの葉」が受賞した。
◆第169回直木賞 候補作(ノミネート回数)
冲方丁「骨灰」(KADOKAWA)(3回目)
高野和明「踏切の幽霊」(文藝春秋)(2回目)
月村了衛「香港警察東京分室」(小学館)(初)
◆直木賞選考委員
浅田次郎、伊集院静、角田光代、京極夏彦(新任)、桐野夏生、高村薫、林真理子、三浦しをん、宮部みゆき
※五十音順・敬称略