ロバート馬場さんと同じクルマ? 電気関係充実の軽キャンパーを発見!

東京ビッグサイトで開催された「東京キャンピングカーショー2023」で、お笑いトリオ・ロバートの馬場裕之さんがラッピングされた軽自動車のキャンピングカーを発見した。このクルマはいったい? 欲しいと思ったら誰でも買える? どんなクルマなのか話を聞いてきた。

○馬場さんが実際に使用?

ラッピングカーを出展していたのは放送局のBS-TBS。担当者に話を聞いたところ、このクルマは「走る別荘!車中泊の旅」(毎週金曜21時から放送中)で馬場さんが実際に車中泊に使用した軽キャンパーなのだという。

元になっているのは、オートワンが手がける「給電くん」という軽キャンパーのポップアップルーフ仕様。ベース車両はスズキ「エブリイワゴン」だ。

会場内にはオートワンのブースもあったので、車両について詳細を聞いてみた。

「給電くん」は30Wの薄型ソーラーパネルやバッテリーを積載した自家発電型の軽キャンパー。蓄電能力が極めて高いことが特徴だ。充電はソーラーパネル、走行充電、外部充電の3系統に対応。メインバッテリーとサブバッテリーが満充電になれば自動的に発電をストップするので過充電の心配はない。充電と使用時の放電をスムーズに行うために、インバーターや配線などは完全に自社開発しているという。

電気回りを充実させた背景には、全国的に頻発するゲリラ豪雨や台風などの災害が影響しているそうだ。

例えば災害時に停電になったり、道路が封鎖されてしまって身動きが取れなくなったりということは、あまり珍しいことではなくなっている。そんな時の緊急避難用途としてキャンピングカーは注目されているが、「給電くん」は充実した電気回りのおかげで、快適に車中で過ごしながら救助を待つことが可能なのだ。

蓄電した電気は外部出力もできるので、「給電くん」を蓄電池として活用すれば車外の家電などに給電することも可能だ。
○20代女性にキャンピングカーが人気?

日常使い、アウトドア用途、災害への備えと使い勝手のいい「給電くんPOPUPルーフ」。購入者の傾向を聞いてみると、「最近は特に20代前半の女性が増えています。彼女たちは計画性とアグレッシブさを兼ね備えている方が多く、社会に出て最初の1台にキャンピングカーを選んでローンで購入していくケースもあります」とのことだった。まるで一昔前のクルマ好き若年男性がしていた行動だ。

ちなみにオートワンの年間生産台数は250台ほど。「給電くん」ポップアップルーフ仕様については、これから注文すると納期はだいたい1年ほどかかるという。半導体不足やコロナ禍の影響でベースとなる車両自体の供給が滞りがちであるという側面はあるだろうが、キャンピングカーブームはまだまだ盛り上がっているようだ。

安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。 この著者の記事一覧はこちら