「母親の年金で生計を…」全焼の住宅から親子とみられる遺体見つかった放火事件 逮捕の男との“3人の生活”

愛知県愛西市の全焼した住宅から親子とみられる遺体が見つかった放火事件で、逮捕された男は「内縁の妻を殺害して火をつけた」と話していますが、その後の取材で3人の生活が明らかになってきました。 7日未明、愛西市で4棟もの住宅が焼けた放火事件。火元の住宅の焼け跡からは、この家に住む植手純子さん(83)と、50代の娘とみられる2人の遺体が見つかりました。
放火の疑いで逮捕されたのは、植手さん親子と同居する無職の小塚勝也容疑者(64)。植手さんの娘の「内縁の夫」でした。 火事の直後、小塚容疑者に話しかけたという女性に当時の様子を聞きました。近所の女性:「淡々とした感じで、そんなに深刻な感じはなかった。『どこに行ってたの?』と声をかけて、近所の方も『何があったの?』と声をかけていました。『植手さん(小塚容疑者)です』と警察の方に言ったら、バババッと警察の方が来てボディチェックとかされて、パトカーに乗せられて連れていかれました」 警察官に確保された小塚容疑者は、こう説明したといいます。<小塚容疑者>「妻を殺害して家に火をつけた」 近所の人によると、この住宅には植手さん(83)と夫が暮らしていましたが、夫が亡くなったのをきっかけに、数年前に植手さんの娘(50代)と小塚容疑者が移り住んで来たといいます。
近所の男性:「(小塚容疑者が)義理のお母さんを虐待していた。『なんとかするんだよ!』みたいな、『はい…』っておばあさんが。しごきみたいな感じですね、聞こえてくる声は。火事の前に言い争いが聞こえた」

植手さんに対し、きつく接していたとみられる小塚容疑者。3人での生活について、こう供述しています。<小塚容疑者>「自分も(内縁の)妻も無職で、母親の年金で生計を立てていた」
植手さんの親族の男性も、小塚容疑者が金に困っている様子を耳にしていました。植手さんの親族:「(植手さんは)年金も共済年金っていうのか、学校の先生がもらうようなの。あれで結構もらっとったんじゃないの。ただ(小塚容疑者が)お金に困っとるとも聞いとるで、どうなんだろう」 年金を当てにする生活の中で、何らかのトラブルがあったのでしょうか。 捜査関係者によると、小塚容疑者は「内縁の妻は殺害したが、母親は火事の前にすでに亡くなっていた」と説明しているということで、警察は遺体の身元や死因の特定を進めると共に、殺人の疑いも視野に慎重に捜査しています。