2022年に、無断で野菜が栽培され注目を集めた名古屋駅前の植え込みに、再び野菜が育っています。今回はいったい誰がどんな目的で植えたのでしょうか?(リポート)「名古屋駅の植え込みにナスがたくさんなっています。かなり大きく育っていて、まさに食べごろです」 ビルに囲まれた名古屋駅前に植えられていたのは大きなナス。全部でおよそ50本で、大きなもので25センチほどあります。
突如現れたナス畑に、街の人は…。女性:「大きいね。こんな立派なナスがなってるなんてびっくりです」男性:「去年ここにスイカとかなってたよね」
この場所は2022年、男性が無断でトマトやピーマンなどの野菜を植えて栽培していたことで話題になっていました。
その後、植え込みを管理する名古屋市と協議し、野菜は別の場所に引っ越しさせることになりました。では、2023年のナスは…。(リポート)「ナスの説明が書いてある看板、右下を見ると『名古屋市』と書いてあります」 育てていたのは、2022年に野菜を撤去させていた名古屋市です。名古屋市緑政土木局都市農業課の担当者:「昨年6月に、花壇に野菜が植えられてしまったという経緯がありまして、市長も歩道空間をもっと楽しくできないかと」河村名古屋市長(2022年7月):「ああいうもの(野菜)がなっとった方が、なかなか心がホッとするがね」 2022年の騒動をきっかけに、市長からの提案で「公式」でナスの栽培を始めたといいます。
栽培しているのは「愛知本長なす」という、尾張北部を中心に栽培されている伝統野菜です。名古屋駅前だけでなく、市役所交差点の近くにも植えられています。
ナスで彩られた名古屋の玄関口に、河村たかし市長は…。河村名古屋市長:「名古屋のコンクリートジャングルの中に咲いた愛・LOVEというか。勝手に植えてもええということではないけど、楽しいじゃないですか。嬉しいことだと、広げていって」 市は当初、展示目的のため「収穫はしない」ということでしたが…。河村名古屋市長:「ナスわし食ったでよ。あれはうまいですよ。みんなで食べりゃあええがね。あれは名古屋が生んだヒット作じゃないかと。高層ビルのど真ん中でね、野菜が生まれ出てくると。生命を楽しまないかん」
名古屋市は市長の意見も参考に、展示後の運用について検討するといいます。さらに今後は季節に合わせて、徳重だいこんや八事五寸にんじんなどを植える計画です。