”ほぼ“ラベルレスな「十六茶」。分別の手間は減る?

TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』毎週月曜日~金曜日 朝6時30分から放送中!
7月27日(木)放送後記
連日、暑さが続いていますが、ペットボトル飲料の消費量、みなさん増えているのではないでしょうか?
このペットボトルでめんどくさいのが、ラベルをはがして、分別して捨てること。
とういことで、まずはこの「分別の悩み」について、街の方に伺いました。
藤沢市なんですけど、大変ですね。やっぱりラベルを剥がして、ペットボトルと蓋を分けて。最近になって剥がしやすいラベルが出てきてるんだけども、欲を言うなら何にもない方がいいですね。忙しいでしょ、たかがシールだけど、それすらも剥がすのが手間になる。
中野区。例えばスーパーで買ってきたお惣菜とか、汚れ具合で分けてます。燃えるゴミにするか、資源にするか。洗剤を使って綺麗にしなきゃならないんだったら、お水とかもったいないのでそのまま可燃ゴミにしちゃうんですけど、最終的には自己判断で捨てちゃいます。
千葉県の松戸市。肉のパック買ったときに洗って、ちゃんとリサイクルに回します。最初は面倒くさいと一瞬思うけど、慣れれば、それはそれでね。
ペットボトルから始まって、様々、分別への不満が出てきましたが、分ける前に洗う必要もあったり、ルールも自治体ごとに違うので大変です。
そうした面倒を減らす1つとして、最近、ラベルレスの商品が広がっていますが、そんな中、ちょっと珍しいペットボトルが、コンビニで発売されたということで、お話を聞きました。
アサヒ飲料のマーケティング担当、鈴木 慈さんです。
アサヒ飲料株式会社 マーケティング二部お茶・水グループ 鈴木 慈さん今回は、「アサヒ十六茶 シンプルエコラベル」という商品名で、セブンイレブン限定で発売を致しました。この商品は、ラベルレスの商品になります。通常の十六茶は、一周巻いてあるラベルに「十六茶」と大きくロゴを配置して、ブレンドの特徴だったりとか、香りの特徴を記載したラベルのデザインをしていたんですけれども、今回、ギュッと小さなシールにまとめて貼り付けることで発売をしております。
今回、発売されたのは、「十六茶 シンプルecoラベル」。7月18日(火)から、全国のセブンイレブン限定で、販売開始となりました。
中央にシールが貼ってあり、ここに「十六茶」と書かれています。
<「十六茶 シンプルecoラベル」(660mlPET)。セブン‐イレブンで単品販売開始>
<3センチ×7センチのラベルが貼っています>
<捨てる時は、シールを剥がして、ブラスチックと、ペットボトルに分別>
ペットボトルに巻くラベルではなく小さなシールにしたことで、プラスチックは、1本あたりおよそ33%削減。CO2の排出量は、1本あたりおよそ46%の削減。今年の年末までに、「十六茶」だけで、14トンのCO2排出量が、削減できる見込みだそうです。
また、捨てる時は、ぺりっと剥がせば、「プラ」と、「ペットボトル」に、分別できて、ラベルを剥がすのと比べると、「分別の手間」も、減りそうです。
ただ、気になるのは、鈴木さんは「ラベルレス」とおっしゃていましたが、通販で売っているような、完全なラベルレスと比べると、シールがあります。
なぜ、完全なラベルレスにしないのか?
考えてみると、コンビニだけでなく、自動販売機でも、通販のような完全ラベルレスのペットボトルは見かけませんが、本当に、分別・リサイクルを推進するなら、コンビニや自販機もラベルレスがいいと思うので、アサヒ飲料の鈴木さんに、聞いてみました。
アサヒ飲料株式会社 マーケティング二部お茶・水グループ 鈴木 慈さんそうですね、本来ならシールすら要らないという声もあるかなと思うんですけれども、やっぱりどういう商品であるかをしっかり伝えていくっていうのが法律上での決まりですし、シールは必要なもになっています。今でも、ラベルレスの商品は箱売りが中心で、業態も通販がメインですが、箱売りだと、ダンボールの表示を活用して、展開を可能にしております。
食品表示法や、計量法というものがあり、「原材料」や、「栄養成分」や「内容量」、また、製造元、や保存方法などを表示する必要があるんです。
そのため、ネット通販の箱売りの場合は、箱に必要な表示を入れれば問題ないですが、コンビニや自販機のように1本1本ばら売りする場合は、1本1本に表示を入れなければいけません。
調べてみると、一部メーカーなどが、自動販売機の本体に成分表示を表示する実験などを検討しているので、将来は変るかもしれないが、現在は、こうしたシールのものが限界ということです。