詐欺などへの注意を呼びかけるポスターを作り、地域の防犯に努めたとして新潟市の自治会長が警察から表彰されました。ポスターに描いたのは、自らが体験した詐欺の実態でした。
新潟市西区の住宅街。ごみステーションに貼られていたのは、詐欺への注意を呼びかけるポスターです。
【南加乃子さん】
「還付金詐欺の実例を紹介したもの」
作成したのは新潟市西区の自治会長・南加乃子さんです。
町内で詐欺の前兆とみられる出来事があったという話を度々耳にしていた南さんは、去年9月から被害の防止を呼びかけるポスターの作成を開始。回覧板に挟むなどして広報活動を行ってきました。
すると今年5月…
【南加乃子さん】
「こんなことが起こるんだなと。世の中にいっぱいあるけど、そういうことがあるんだなと思った」
南さんのもとにも特殊詐欺とみられる電話が。
【市の職員を名乗る男】
「こちらは市役所のホケン課です。3月ぐらいに介護保険についてのご案内をお送りしたのですが、ご覧になっていますか」
市の職員を名乗る男が「多めに支払われた介護保険料を返す」として銀行口座を聞き出そうとしたため、南さんが「市の窓口へ行く」と話すと、電話は切れたと言います。
【南加乃子さん】
「怪しいと思うけど、本当かなという気持ちもあった」
南さんはこの体験を多くの人に伝えようと、すぐに新たなポスターを制作。こうした取り組みで住民の防犯意識を高めたとして7月10日、新潟西署に表彰されました。
【新潟西署 桑山朗 署長】
「ご自身の力で地元を守ろうという非常に強い力が働いているというのは、本当に感謝申し上げます」
【南加乃子さん】
「折に触れて注意喚起はしていきたいと思っているし、なるべく安心できる街にしていきたい」