ゲリラ豪雨や急な雷雨が多くなるこの季節。雨具や革靴のメンテナンスをする人も多いかもしれません。そんな時に便利なアイテムの1つが、防水スプレーです。
しかし、この便利なアイテム、使い方を間違えると大変な事態になることをご存じでしょうか。適切に使用しないと呼吸困難や肺炎など重大な健康被害を引き起こす危険性があるのです。
特に、意外とやりがちな「アノ場所」で使うのは絶対にNG! 使用時に注意したいポイントをおさえておきましょう。
東京都によると、防水スプレーの吸入が原因で、咳込みや嘔吐、めまいなどの事故が起こっているのだとか。
防水スプレーを使用する時に注意したいのが、使用場所。東京都の調査によると、吸入事故やヒヤリ・ハット経験の多くが「玄関」で発生しているそうです。
では、どうすれば安全に防水スプレーを使用できるのでしょうか。東京都の消費生活総合サイト「東京くらしWEB」が、防水スプレーの安全な使い方について詳しく解説しています。
1. 使用前に商品の表示、特に「使用上・安全上の注意」をよく読んでから使用しましょう。
2. 必ずマスクを着用して、屋外で使用しましょう。
3. 屋外では風上から風下に向かって使用しましょう。
4. 顔の近くでスプレーしないでください。
5. 一度に大量に使用しないでください。
6. 子供やペットのそばでは使用しないでください。
7. 火気の近くでは使用しないでください。
防水スプレーは、樹脂で革や布をコーティングして、水や汚れをはじく効果があります。しかし、その樹脂が肺に付着すると、空気をうまく吸えなくなったり、肺炎を起こしたりする可能性があるのです。
多くの防水スプレーはエアゾールタイプです。内容液を細かい霧状に勢いよく噴射して使用します。噴射された内容液が靴や衣服などの対象物の表面に付着すれば問題ありませんが、一部は微粒子のまま空間に放出されます。
この微粒子を吸い込むと咳、呼吸困難、肺炎を起こすことがあり、症状によっては入院治療が必要になることもあるのです。
日本化学工業協会 ーより引用
また、屋外で使用する場合も、吸い込まないように風向きには十分注意しましょう。
ちなみに、防水スプレーをかけた後は、日陰で商品説明の時間に沿ってしっかり乾燥させましょう。乾燥させることでコーティングが定着します。
防水スプレーの効果は商品によって異なりますが、一般的には数ヶ月程度持続します。ただし、摩擦や洗濯などで効果が薄れることもありますので、必要に応じて再度スプレーすることがおすすめです。
正しい方法で防水スプレーを使えば、雨の日も快適に過ごすことができます。是非試してみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]