「高校時代はワガママキッズでした」Z世代のネクストアイコン・のせりんが過ごした渋谷での日々…反抗期で親に殴りかかった過去も「今は家族が大好き」

“Z世代のネクストSNSアイコン”と注目されるモデル、のせりん(能勢倫、20歳)。その独創的なファッションセンスで名を馳せるが、現在、放送中の日本テレビ系土曜新ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』に出演するなど、俳優としても売り出し中。前編では自身のファッションのルーツと俳優業について語ってもらったが、後編では彼のスタイルに大きな影響を与えた高校時代について聞いた。
――今日はのせりんさんが高校時代によく遊びに来ていたという渋谷でのインタビューです。当時はどのように過ごしていましたか?のせりん(以下、同) 放課後にタピオカを飲みにきたり、制服のままプリクラ撮ったりっていう普通のことから、夜遊びしたり、渋谷に来て何をするでもなくすごして、家に帰らずそのまま友達の家に泊まることもありました。特に思い出深いのはキャットストリートの入口にある広場みたいなところ。かなりの頻度でいましたね。そこで同じ高校以外の友達もできました。知り合った人全員友達って感覚だったから、あそこで200人くらい友達をつくったかも。終電で帰ることもあれば、まだ高校生だったから補導されるのがダルイって(渋谷の)神泉に住んでる友達の家とかに避難したり。ちょっと不真面目でしたね。
――多くの時間を渋谷ですごしたんですね。それと友達や先輩にダンサーやDJをしている人が多かったから、クラブにも行ってましたね。ピアスも一日で左に5つ、右に3つ、バーッと空けました。ちなみに耳よりも先に鼻を空けたんですよ、生まれて初めてのピアスが鼻なんです。これも他人と違うことがしたくて。やばいですよね(笑)。でも学校は友達がいるし楽しかったからサボることはしなかった。勉強は苦手だったからマジメってわけじゃなかったけど。
――家にはあまり帰らなかった?友達の家に入り浸って帰らない時期もありました。多感だったのか、高校生のときから親への反抗が強くなったんですよね。口をきかないし、連絡もしない。心配性の親だったから連絡が何回もくるけどそれがまたイヤで。
――ケンカしたことは?高2から高3にかけてが一番の反抗期で、その時期にお父さんに「携帯持ってるのに連絡しないなら意味ないから止めるぞ」としょっちゅう言われてて「なんだよ!」ってブチギレて手を出しちゃったんです。お父さんも僕みたいなヒョロヒョロが殴りかかってきたから「おお……」って感じで驚いてた(笑)

高校卒業後にお母さんから「お父さんはそのときに『息子の男らしい一面見れた』『本音でぶつかれてうれしかった』と言ってた」と聞きました。それからは反抗期も落ち着いて、家にちゃんと帰るし、泊まるときは連絡をするようになりましたね。――ちなみに、どのような家庭環境なんですか?普通ですよ。両親とお姉ちゃんの4人暮らし。あ、でもお父さんは料理人。歴史ある高級ホテルや結婚式場で働くれっきとしたシェフなんです。そういえば、お父さんとちょうど3日前に初めて飲みに行きました。なんか恥ずかしくて会話は弾まないし、僕もお酒がすすまなかったですけど、そういうのもたまにはいいなって思いましたね。お父さんが俳優の友達に台詞の覚え方を聞いてくれたみたいで、アドバイスしてくれました。
――反抗期もあったけど、今では仲がいいんですね。まだまだ実家は出たくないです。家事もできないし、それに今ようやく仲のいい家族になれたって感じで大好きなんで。反抗期がなかったら今ほど仲よくなってない気もします。――多感の時期を経験して性格面の変化はありました?性格は変わったかもしれないです。中学のときはマジメだったんですけど、高校では人に流されてわがままで不真面目になって、今はそれを超えて面倒くさがりになりました。あとは優しくなれた気がする。優しい面倒くさがりになりました。ただ、あのころは本当にお子ちゃまでワガママキッズ。今思えば恥ずかしいし、反省してます。当時の行動をマネージャーに話したらちゃんと怒られました。
――SNSではオリジナリティがすごいですが、意外とまわりから影響を受けやすいんですね。すごく人に流されやすいですよ。プライベートでは自我がまったくなくて、人に合わせるのが苦じゃない。だからめっちゃ普通の人間なんですよ。
――ファッションを見るとすごく芯があるように感じますが。プライベートで芯がないから、そう見せたいんだと思います。ブランドのレセプションとか人がいっぱいいるパーティーは得意じゃないんですけど、そういうときは気合いを入れた格好して行きます。派手な格好すると強くなったと勘違いできるんで、“鎧”みたいでいいんですよね。まぁ、パーティーは一瞬で帰りますが。――人が多いところは苦手なんですね。大人がたくさんいるようなパーティーだとモジモジして帰っちゃいます。すごく人見知りですよ。だからこそ強い格好して見栄を張って挑みます。てか、この記事を読んだ人には、僕が奇抜な格好してるのを見たら「あ、のせりんは今日は強く見られたいんだな」ってバレちゃいますね(笑)。
※――ファンもそんな素ののせりんさんのことを知らないですか?言ってこなかったですし、ファンとの交流もありませんでしたからね。でもファンとはすごく交流したい。僕、そのへん歩いてるんで、ぜひ声をかけてください!取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班撮影/小木寛一