新潟土産の定番“元祖柿の種”浪花屋製菓の事業承継2カ月で見えた課題「若い世代へのリブランディング」

新潟の定番土産となっている元祖柿の種。その製造元である長岡市の浪花屋製菓が小千谷市の阿部幸製菓にすべての事業を引き継いでから2カ月が経ちました。ブランドを受け継ぐ思いや、今後の課題を取材しました。

事業承継から約2カ月が経った長岡市の浪花屋製菓。阿部幸製菓の専務で浪花屋製菓の社長に就任した阿部幸明さんは、そのブランドの大きさを実感したと言います。

【浪花屋製菓 阿部幸明 社長】
「本当に多数の人たちから、驚きと応援の声をたくさんいただいて。それだけ認知度が高い会社なんだなということを、改めて実感しました」

新潟の定番土産『元祖柿の種』を製造してきた浪花屋製菓は、今年で創業100周年。

しかし、ウイルス禍による土産需要の低迷に後継者問題が重なり、6月1日同じく柿の種を手がける小千谷市の阿部幸製菓にすべての事業を引き継ぎました。

【浪花屋製菓 阿部幸明 社長】
「小千谷と長岡で非常に隣接した地域で、同じ柿の種を作って商売させてもらっているということを考えた時にも『私たちが一緒になるべきだ、やるべきだ、引き継ぐべきだ』という思いは、たぶん誰よりも強いと思って今回一緒になってます」

浪花屋製菓の社名は残り従業員の雇用も引き継がれ元祖・柿の種のブランドと商品ラインアップは維持されています。

【浪花屋製菓 上村一重 顧問】
「『従業員と会社の名前と商品』これはきっちりと残していただくという前提のもとにお話をさせていただいて、それを飲んでいただいたということで大変ありがたかったと思っております」

ただウイルス禍明けの需要回復に生産が追いつかず、人手不足の解消が課題となっているほか、阿部社長は若い世代の認知度アップに取り組む必要性を感じています。

【浪花屋製菓 阿部幸明 社長】
「“Z世代”と言われるような若い人たちに、浪花屋製菓の元祖柿の種のブランド認知度が高いかというと、そこは徐々に薄まってるという認識をしています。(元祖柿の種を)リブランディングする必要があると思っています」

来年、誕生から100年となる元祖柿の種。新たな体制でどんな展開を見せるのでしょうか。